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原本店の「蓬莱鶴 奏」
地下室から生み出された吟醸香豊かな日本酒

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以前、少年漫画としては日本最長の連載記録を持つ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公・両津勘吉が、使われなくなった公園の公衆便所を改装して日本酒を密造し、通信販売で売るという話があった。(ジャンプ・コミックス94巻に収録)


「蓬莱鶴 純米大吟醸 奏」
内容量:1800ml
原材料:米、米麹
日本酒度:+2
精米歩合:50%
アルコール:16~17度
酸度:1.2
税込価格:5250円



無論、無認可で行うそれは違法であり、いくら酒好きであるとはいえ警察官という公職に身を置く主人公が、そんな行為を平然と展開する面白さがあるわけだが。

当然、この話はフィクションである。だが、こういった自家醸造に似た方法で展開される日本酒があるのだ。それが、今回紹介する広島の原本店の「蓬莱鶴 奏」。

もっとも、使われるのは、公衆便所ではなく10階建てマンションの地下室。原本店は1805年より続く酒蔵であるが、近年の消費低迷により、酒造業を廃業しようとして、酒蔵跡地にマンションを建設。しかし、6代目当主である原社長の「自分の納得する酒を造りたい」という想いから、酒造業を継続。テナントのつかなかった地下室での日本酒作りが1995年より始まった。

青のゴアテックス製(※)テントで仕切られた麹室は、さながら町の実験所といった雰囲気で、一般の酒蔵のイメージからはかけ離れている。そこで、原社長は奥さんと納得のいく日本酒を日々造り続けているのである。

独自の酵母を使った、吟醸香豊かな「蓬莱鶴 奏」。飲むなら、冷やかぬる燗で飲むのをお薦めしたい。




※=防水透湿性素材の一種。スキーウェアや登山靴などに用いられる。



原本店 (1805年創業)
 住所:広島県広島市中区白島九軒町9-19
 電話番号:082-221-1641
 蔵見学:あり






 

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