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弥生
奄美大島最古の蔵元の黒糖焼酎

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黒糖焼酎と言えば「奄美の酒」として有名かと思いますが、その黒糖焼酎の中でも個性派というか、是非一度飲んで頂きたいのは、奄美大島で最古の蔵元、弥生焼酎醸造所が作る黒糖焼酎の代表格「弥生」です。


本格焼酎「弥生」

アルコール: 30度
税込価格: 2,572 円( 1,800 ml )
蒸留方法: 常圧
原料: 黒糖、米麹(白)

弥生焼酎醸造所の創業者、川崎タミさんは大島紬製造で財を築いたという女性資本家。なんと当時の内閣総理大臣から紺綬褒章を授与したほどの名士だったとか。そんな彼女が大正11(1922)年3月に作ったのが弥生焼酎醸造所です。

ちなみに「弥生」という名前ですが、3月に創業したから、この名前になったそうです。当初は泡盛を造っていましたが、戦後の法改正に伴って黒糖焼酎を造るはこびになったのだとか(現在、泡盛は沖縄県のみで造られていますが、終戦直後までは奄美群島でも造られていました)。

弥生焼酎醸造所では創業時から脈々と受け継がれている常圧蒸留(※)で、素材の味を活かした焼酎を造り続けています。最近では減圧蒸留の黒糖焼酎も見かけますが、素材の味を最大に活用するのは、やはり昔ながらの常圧蒸留になるのでしょう。その口当たりと風味は、是非ロックかストレートで味わって頂きたい。


奄美大島の古民家

麹にはタイ米を用いていますが、これは日本の加工用米に比べて、吸水率などの品質が安定しているからだとか。弥生におけるこだわりの酒造の数々、その最たる特長は、出来上がり直後から飲みやすい焼酎である、ということです。何年寝かせた、をアピールする黒糖焼酎も多いものですが、そこは戦後の原料が入手困難な時、椎の実などの植物を使って焼酎造りに励んだという弥生です。そのチャレンジャーズ・スピリットは、今も健在なのでしょう。




※ 常圧蒸留=大気圧下で蒸留する、昔ながらの蒸留方法。やかんでお湯を沸かすのと原理は同じ。1970年代に減圧蒸留が登場するまでは一般的だった蒸留方法で、原料の風味が色濃く残るのが特徴。


弥生焼酎醸造所







 

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