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■ 10月31日~11月29日にかけて、「2017年のポップス」をフィーチャーします







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『あさりちゃん』
女に夢見る男達よ、『あさりちゃん』を読め!

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1978年よりひたすら連載が続けられてきた、室山まゆみによる児童マンガ『あさりちゃん』が、コミックス100巻達成をもって終了した、というニュースが今年の序盤、結構話題になりました。

『あさりちゃん』は基本的には児童マンガですが、絵は少女マンガのタッチにも似ており、また、小学4年生の児童、浜野あさりを主人公としていながらも、作品の中には学歴偏重主義や中高年のリストラ問題への言及もあるなど、児童や女性はもちろんのこと、大人や男性も楽しめる作品です。そしてそれゆえに、36年の長きにわたって愛されてきたのでしょう。


さて、意外と知られていないのが、作者である室山まゆみは、実際には姉である室山眞弓と妹である室山眞里子の、いわゆる姉妹ユニットであるということ。といっても、コミックスを読むと、「作者のぺえじ」というコーナーがあり、お2人をデフォルメしたキャラクターが出てくるので、読者の方はほとんどご存知のこととは思いますが・・・・

そして、『あさりちゃん』は、浜野あさりとその一家、姉のタタミ(小6)、母のさんご(30代後半)、父のイワシ(製薬会社勤務)、飼い犬のうにょ(40巻以降登場)を主役として展開される生活マンガです。つまり、『あさりちゃん』は、姉妹ユニットが描く姉妹家族のマンガというわけです。


これの意味するところは何か? 得てしてマンガというのは、その最初期には少年をターゲットに設定して作られたモノでしたが、そのことへのアンチテーゼであるかのように、『あさりちゃん』では少女の実態が、もちろんギャグ要素をふんだんに盛り込んだ形で、ですが、セキララに描かれている、ということなのです。

室山まゆみは、著書『ダイエットただいま全敗中!!』(小学館文庫)にて、「女の敵は女です」ときっぱりさっぱりはっきりくっきり言い切っちゃっていますが、『あさりちゃん』においても、女の実態を、毒々しくもユーモアを込めて、描いています。

「二次元萌え」などという言葉が存在するように、現実の女性との恋愛に及ばない男性が、マンガのキャラクターである女性を偏愛する、そこまでいかなくても、自分の中にある異性への幻想をマンガに出てくる女性に重ねる、というのはよくあるハナシ(女性読者のパターンもありますが)。

そういった観点から、『あさりちゃん』は、幅広い層が読んで楽しめる作品ですが、特に、女性に幻想を抱きがちな、ウブな男性が読んでも面白いマンガではないでしょうか。だって、読んだらいっぺんにその幻想から覚めますから。


作品情報

・作者:室山まゆみ
・出版:小学館
・連載期間:1978年7月~2014年2月
・室山まゆみ(眞里子)先生へのインタビューはこちら







 

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