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『寝台特急「紀伊」殺人行』
日本が誇るミステリー 和歌山編

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推理小説。シャーロック・ホームズ・シリーズをはじめ世界中で無数の読者を魅了してやまない小説のジャンルのひとつだ。ホラー小説・スパイ小説などその分類もさまざま存在し、日本にも独自の推理小説の分類がある。「セーラー服と機関銃」に代表される青春系、松本清長作品に代表される社会派系など。

「十津川警部日本縦断長篇」
ベスト選集 08 和歌山」
その分類のひとつにトラベル系というのがある。日本の作家・西村京太郎によって広く親しまれるようになったもので、主に旅行中・旅行先での事件を扱ったものが一般的だが、その功労者といえば何を置いても西村の代表作品・十津川警部シリーズが揚げられてしかるべきだろう。日本においては、小説のみならず映像作品としても愛され続けているシリーズだ。

これまでに数々の地方を舞台にした作品が世に送り出された十津川警部シリーズだが、先日より、徳間書店から「十津川警部 日本縦断長篇ベスト選集」なるものが発表され続けており、その第8弾に和歌山編『寝台特急「紀伊」殺人行』がある。

ベスト・セレクションなので内容は言わずもがな折り紙つきだが、更にこの本を魅力的なものにしているのは、ロケーションの地・和歌山の名所の解説や写真たちだろう。熊野古道・那智滝などの写真や解説。それらが、小説の内容と読者をより強固につなぎ合わせ、小説の魅力を底上げしている。

これまでの十津川警部シリーズ読者はもちろん、まだシリーズに接したこと無い人にも、ミステリー、もしくは日本の名所や歴史に興味をお持ちであれば一度手にとって読んでみて欲しい。





 

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