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『のだめカンタービレ』
クラシック音楽に親しめるマンガといえば

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私は、大江健三郎のように、ヨーロッパで日本の悪口をのべつ幕なしに並べ立てるような、日本は世界各国に劣っている、大嫌いだ、っていうタマではありませんが、それでもヨーロッパって羨ましいって思う日本人は多いんじゃないでしょうか。


自分たちの歴史と文化に根ざした街並みであったり慣習であったり、内情は色々あるのでしょうけれど、多くの日本人が捨てて来たモノを大切にしている気風には、私も大いに見習う点があると思います。

音楽の面でいえば、クラシックでしょうか。ヨーロッパの歴史を感じさせてやまないクラシック音楽は、現代のそれとは違い、10年や20年そこらでは、その魅力は色褪せません。そんなクラシック音楽を笑いながら楽しめるマンガといえば、二ノ宮知子の『のだめカンタービレ』でしょう。

音楽大学に通う千秋真一は、フランス生まれのエリートで、指揮者を目指していますがピアノやヴァイオリンの腕もなかなかという、典型的な秀才ボーイ。彼はある日、同じ大学に通う野田恵のピアノにたまたま遭遇し、その腕に惚れこみます。しかし、彼女はプロの演奏家になろうとは考えてもいないという、これまたステレオタイプな天才少女です。やがて2人はお互いに影響を与え合い、成長してゆくというのが、大まかなプロットです。

野田恵は、実は作者のお知り合いの方がモデルだそうです。その方も、作中の野田と同じで、いわゆる部屋をゴミ屋敷にするような方だそうです。作者は当初クラシックにも全く興味はなく、ただ、野田がピアノを弾いているサマだけをイメージとして、作品化に取り掛かったのだとか。


ひっくり返して言えば、二ノ宮の取材はかなり丹念に行われたものであった、ということでもありましょう。それほど、作中の音楽に関する記述は緻密でよく出来ているのです。若い2人の不器用な恋愛模様を通して、また、2人の体を張った漫才のようなやり取りを通して、楽しくクラシックに親しめる『のだめカンタービレ』は、フランス留学編などもありますから、ヨーロッパやクラシックに興味がある方は、一読しておくべきでしょう。

ちなみに、歴史を感じさせる音楽という所では、日本にも浄瑠璃などがありますが、二ノ宮知子はそれには言及していません。



作品情報

・作者:二ノ宮知子
・出版:講談社
・連載期間:2001年7月~2009年10月






 

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