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■ 3月31日~4月29日にかけて、「日本のお菓子」を取り扱います







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あばれ祭
石川県が誇る、あばれる大切さを知る祭り

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ある種の人からしたら、祭りって荒々しいこと、このうえないと思いませんか? 神輿を担いで、やたらと気が高ぶっていて、観衆も熱を帯びていて・・・あ~いやだ、いやだ。のんびり空調のきいたレストランにでも入って、家族や大切な人と、ガラスごしに眺めるくらいがちょうどいい。祭りって、そんなもんだと思っていませんか?

ところがどっこい、人には闘争本能というものがあります。あらぶらんとする欲求もあります。たまにストレスが溜まったり、緊張状態が続いたりして、何もかも壊したくなる。そんな衝動を我々はいずれも抱えているのであり、それは穏やかな暮らしの中で、時に狂気となる危険性もあるのです。だから祭りという非日常で、疑似的にではありますが、荒々しくあることは、そういった狂気のガス抜きの機会になりえます。これはとても大切なことなのです。



石川県の宇出津地区で、7月の第1金曜、土曜日にかけて催される「あばれ祭」も、きっとそうした効果を狙っての祭りだと思われます。江戸時代に始まったとされるこの祭り。この地区に病気が流行り、多くの病人、死人が出た事態を受けて、京都の八坂神社から牛頭天王(ごずてんのう)をむかえいれ、健康祈願のためにと、まつったことに端を発するそうです。



この祭神、牛頭天王は荒々しいことを好むとされ、いきおい、神輿を川に投げ入れたり、火の中に放り込んだりするほど荒々しくなったのが、この「あばれ祭」です。現代の感覚からすると、健康祈願が目的なら、予防接種を受けたり、早朝にジョギングしたりする方がいいんでは、と思われるかもしれません。



しかし上述したように、公に認められる形であばれられることこそ大事なのです。日々「働いて食って寝る」を繰り返す日常なんて退屈なものです。大抵の人には何の達成感も快感もありません。だからこそ、たまりにたまった暴力的欲求を、肉体を駆使してパーッと晴らす祭りという機会が重要なのです。その上で地域の人々の間に連帯感が生まれれば、また退屈な日常へと帰っていった先で共同体としての結束が強まる、そんな効果も見込めます。

みんなであばれる大切さ。それが「あばれ祭」の根底には、あるのではないでしょうか。決して、眉をひそめて非難されるたぐいのものではないのです。




写真提供:能登町役場 ふるさと振興課


あばれ祭|行事案内|能登町役場




 

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