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■ 4月30日~6月29日にかけて、「日本のジャズ」を取り扱います







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浅草サンバ・カーニバル
文化や宗教ではなく、経済に根ざしたカーニバル

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いや~、盛り上がりましたねぇ。何がってリオ五輪です。選手の皆さんが戦う場面などは、あまりリオっぽさはありませんでしたが、開会式は「カーニバルの国」の面目躍如たり得たと思います。広島に原爆が落とされた、日本時間の8月6日8時15分に合わせた演出なんて、日本人として感謝しかありませんし、日系人の多く住まうブラジルにおいては、聖火点灯に並ぶ開会式の目玉だったのではないでしょうか。その前の、ブラジル先住民をテーマにした舞踊も大変素晴らしかった。



さて、じゃあ日本でカーニバルって言ったら何が有名か。やはり「浅草サンバ・カーニバル」ではないでしょうか。東京都台東区浅草でほとんど毎年行われる(2011年には、隅田川花火大会と日程が重複したため、開催中止となりました)サンバのコンテスト兼お祭りです。浅草と言えば雷門が有名ですが、あの辺りでやたら人ごみが出来て、サンバをまじえたお祭り騒ぎが繰りひろげられると思ってください。



このカーニバルの起源は何かと言いますと、浅草って、かつては演劇や芝居等、エンターテインメントの中心地だったんです。関東大震災以降の復興のためもあったんですが、「喜劇王」と言われた榎本健一、女剣劇の浅香光代など、多くのスターを輩出した聖地でした。しかしやがてテレビの時代になり、町景気は下り坂。そんな折、神戸まつりで行われていたサンバ・パレードに台東区長らが目をつけて、読売新聞社等を通じ、1981年、サンバのカーニバルを町おこしにと輸入したのが始まりです。



日本で祭りと言えば、先祖の霊を供養するための儀式だったりします。また、ダンスとしてのサンバは、元々アフリカ人奴隷の間で行われていた舞踊が元になっています。しかし浅草の人々の間では、そんな諸要素はどうでもよくて、酒を食らってハダカ(に近い格好)のねえちゃんが見られれば、それでいいと言う人も多いそうです。早い話、地域振興のための乱痴気騒ぎです。



気に掛けるような宗教的、あるいは文化的背景なんぞは皆目ありませんから、歌って踊って騒いで、楽しければそれで良い。町が潤えば、尚よしだ。そんなお祭りの典型だとは思います。まぁ、世界各国で「カーニバル」自体、西欧のカトリック等の宗教的背景を失った、単なる観光イベントになっていますから、ある意味では「世界標準」と言えるのかもしれません。パーッと騒ぐことも、退屈な大人には必要だったりしますからね。



浅草サンバカーニバル公式サイト




 

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