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■ 3月31日から4月29日にかけて、時計をフィーチャーいたします。







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明治アーモンド・チョコレート
ドント・エヴァー・チェンジ・プリーズ!

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別に、それがなければ夜も日も明けぬとまではいきませんが、たまに凄く食べたい衝動に駆られるお菓子って、ありますよね? 私の場合、それは「明治アーモンド・チョコレート」になります。世にアーモンド・チョコレートはいくつもあれど、これほどまでチョコとアーモンドのバランスが良いアーモンド・チョコレートはちょいとありません。と思います。




「明治アーモンド・チョコレート」が発売開始されたのは1962年。「ポッキー」しかり「ルック」しかり、1960年にカカオ豆の輸入が自由化されて以降の10年間というのは、雨後の筍のごとく、日本のチョコレート菓子のスタンダードが次々とあらわれたんだなと痛感します。

アーモンドをチョコでコーティングしたシンプルなお菓子ですが、じつは内容量は細かく変わっています。2011年には105gあったのが、2013年には96g、2014年には88gまで減っているのです。明治に問い合わせたところ、使っているのはアメリカ合衆国カリフォルニア州産のアーモンドだそうです。

カリフォルニアといえば近年の旱魃による被害が原因かと思いきや、それだけとは言えません。中国やインドなど、21世紀に入ってから急成長のいわゆる新興国で、アーモンドのニーズが高まっていることも一因とされています。実際、美容効果があるとのことで、日本でも消費量は増加傾向にあります。で、アーモンドは市場の有力な投資商品になり、高値がつき、さらに円安や円高といった為替の要素もからむというわけです。

「カリフォルニア産をやめて他の産地を頼ってみるという手は?」と思われるでしょう。しかし全世界のアーモンドの約80%はカリフォルニア産という状況を考えると、オーストラリアなど他の産地は、安定供給を前提にした時、頼りない選択肢でしかありません。よって「明治アーモンド・チョコレート」といえど、値上げを抑えようとすれば内容量を減らすしかないのですね。




まだ幼いころ、たまに父が京都競馬場に連れていってくれました。ケイタイもインターネットもまだ普及していない時代です。そのころ地元の駅のホームには、まだ「キオスク」という売店がありました。そこで父は競馬新聞を買い、ついでに私にはお菓子を買ってくれました。それが「明治アーモンド・チョコレート」でした。たまのことですから、凄く嬉しかったのを覚えています。

今でも「明治アーモンド・チョコレート」のパッケージを見ると、そのころの気持ちというか風景をふいに思い出します。世の中は移ろうものであり、永遠など何処にもない。それでも━━たとえ内容量が少なくなってゆくとしても、私は、「明治アーモンド・チョコレート」はこのパッケージで、この味であってほしいなと思います。変わらないからこそ、たまに食べたくなって食べた時の幸福感があるのですから。


会社情報

・社名:株式会社明治
・創設:1917年
・従業員数:約10805人(2016年度)
・本社所在地:東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン





 

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