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熊本の調味料
長寿の秘訣は醤油うこと?

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地図で確認するまでもなく明らかだが、熊本は大分と隣接している県である。したがって、ご当地の人同士がどう思っていようと、地域性においては大分との相似点が多い。開けっ広げに言えるようなことから、人前では口に出すのもはばかられるようなテーマにおいてまで、熊本と大分では相似性が見られる。(むろん相違点も数多く存在するわけだが)

調味料に関しても同様で、醤油、味噌の醸造元の老舗が多く点在する。手作り味噌で有名な、天保年間(西暦1830~44年)創業の(有)木屋食品工業などがその好例として揚げられるだろう。



熊本県上益城郡御船町の精霊流し(2016年)

総務省統計局の「家計調査」を見ると、熊本の一世帯あたりの醤油の購入量は関西や中部などの他県のそれに比べて、いささか多い。やはり大分同様(こう書くと熊本県民の中には嫌がる人もいるかもしれないのだが)、醤油もしくは「醸造性」が根付いた土地なのだと推察される。

醤油の多用は高血圧を誘引するイメージがあるが、高血圧がそのまま健康に悪いわけでもない。歳をとると、血圧を上げないと血の巡りが悪くなりがちなので、大抵の中高年は高血圧(とされる血圧値)になるのである。その証拠に厚生労働省が発表した都道府県別の長寿ランキングで熊本は男女ともに4位。全国平均を男女ともに上回っていたのだ(2010年)(※)。生物学者の池田清彦は「高血圧とされる人が増えたのは厚労省および降圧剤などを作る製薬会社の利権のため」と言っていたが、まぁその辺のご判断は各自にお任せする。


※2017年8月においては、2013年に公表された2010年版が最新のランキングとなる。




火の国ぽん酢(250 ml)税込540円

さて、大分県には名産品のカボスを活かした「カボス醤油」があった。対する熊本の名産品と言えばデコポンである。ホシサン(株)による、デコポン果汁を用いた「火の国ぽん酢」などは、郷土の味として熊本人や熊本出身者の間でたいへん親しまれているとか。





 

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