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沖縄の調味料
琉球料理の実際から沖縄の調味料を考える

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およそ九州以外の地域で暮らしているかぎり、沖縄の調味料と聞いて真っ先に思い浮かぶのは砂糖ではないでしょうか。沖縄の黒糖(黒砂糖)や、その原料となるサトウキビを沖縄で栽培していることは、全国的にポピュラーでしょうから。

ところがどっこい、おっとどっこいアーモンド(前にも書いたなコレ)。いくら沖縄の住人でも━━当然のことながら━━年中砂糖ばかり使っているわけではありません。ここでは沖縄の郷土料理、つまり琉球料理の実際から、かの地の調味料を考察してみます。



沖縄の美ら海(糸満市)

沖縄の郷土料理で特徴的なのは、何と言っても豚肉料理が多いこと。その歴史上、中国の影響を多分に受けてきた地であります(日本全土がそうだと言えばそうなのですが)。沖縄では中国同様、豚は鳴き声とひづめ以外は全部食べるというポリシーが一般的です。あんなに海に囲まれた土地でありながら意外と魚料理が発展しなかったんですね。

沖縄豚汁やアンダンスー(アンランスーとも)などが沖縄流豚肉料理の好例となりますが、では味付けは何がメインかと言うと、塩、味噌、鰹節。中でも、鰹節の消費量はすさまじく、何と全国1位です(総務省統計局より)。もっとも、沖縄で消費される鰹節の大半は鹿児島産であり(宮古島など、沖縄の一部でも鰹節は作られてはいますが)、鰹節についてはあくまで「消費する文化」があるに留まっていると見て良いと思います。



首里城からの風景(那覇市)

とすると、残りは味噌と塩。なるほど、沖縄は気候が温暖ですから味噌の発酵や熟成に向いているわけです。(有)玉那覇味噌醤油などは琉球王朝御用達の味を受け継いでおり、沖縄の手作り無添加味噌を140年以上、供給しています。あの「ブラタモリ」(NHK)でタモリさんが訪れていたところです。

また塩も忘れてはなりません。沖縄の気候は温暖、ということは裏を返せば食べ物の足が早いわけで、冷蔵庫のない時代には食糧保存が課題となりました。そこで食塩を含む味噌が重宝されたと思われます。だから塩や味噌を使う機会も多くなったのでしょう。沖縄では「塩は命を繋ぐもの」と言われますが、そこには上述のような歴史的・文化的背景もあったと思われます。(株)パラダイスプランの「雪塩」など、沖縄産の塩は数多くあります。



「雪塩 120 g」税抜600円





 

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