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■ 4月30日~6月29日にかけて、「日本のジャズ」を取り扱います







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日本のクツ
吉靴房代表

野島孝介

< 2014年05月03日 >


和洋折衷、とよく言われるが、クツの世界で「西洋の技術を織り交ぜながら、日本の歴史に根ざした、日本人の足に合うクツ」を作る、京都の吉靴房(きっかぼう)。「京都は日本人の心」などというチープなフレーズがあるが、京都には独特の空気が漂うのは確かだ。そこから作られる独特のクツはいかなるものなのか。オーナーの野島孝介さんに、お話を伺ってみた。




■ 本日は宜しくお願いいたします。革で履物を作るっていうのは、欧米流じゃないですか。向こうには肉食の文化があって、その副産物として革靴を作ってきた。日本だと、ワラで作られる草履やなんかがメインの履物だったわけですから、つまり、革下駄などをはじめ、吉靴房さんで作られるモノって、西洋と日本の融合なんじゃないかと思うのですが。

野島孝介(以下、N): はい、それは意識してデザインしています。明治からこっち、この150年くらいで西洋化が進んだので、自然な流れだと思いますが、もともとは、イギリスの伝統的なクツに興味を持っていました。


■ 野島さんは、婦人靴を作るのに携わられていたんですよね?

N: たまたまですけどね。学生時代は剣道をやっていて、勿論、モノなんか作ったこともなかったし、将来も警察官か日本史の先生になるのかなー、くらいだったんですけど。でも大学生の頃に「やーめた」って、なったんですね。で、22、23歳の頃に「いくらなんでも25歳までには自分のやりたいことを見つけないと」とは思っていたんですけど、特になかったんですよね(笑)。


■ モラトリアム時代ですね(笑)。でもそこから靴屋になろうっていうのは・・・?

N: 元からファッションに興味があったのと・・・ひとりで出来て、新しいジャンルを開拓できそうだな、って思ったのが、靴屋だったんですね。で、浅草が(クツの)本場っていうのは知っていましたから、浅草に引っ越しました。引っ越した週に募集掛かってたのが、その婦人靴のメーカーで、面接に行ったら、まんまと落とされて(笑)。まぁ、新卒でもないし、何の経験もないしで、当然なんですけど。で、そこでちょっとゴネてみたんですよ(笑)。今思うと滅茶苦茶だなと思うんですけど。そうしたら、当時の専務から社長に話が行って、何とか入れてもらえました。


■ ようやくクツ作りにたずさわれる環境が整った、と。革下駄の構想とか、そういうのは当時からあったんですか?

N: 当時から「日本をテーマにした靴屋ってないなぁ」と思ってて、で、やるんなら革製の草履だろう、と思ってました。婦人靴のメーカーにいましたから、色々デザインも学べましたし、革で作るんなら、革の特性も活かしたいし、何より日本人であるから、という考えの結果、ということですかねぇ、革下駄は。


■ 女性モノの方が、ヴァリエーションありますもんね。ということは、独立前から、革下駄は作られていた、と。

N: はい、東京での、初めての個展にも出しましたしね。その時は見向きもされなかったですけど(笑)。



「吉靴房」代表: 野島孝介さん
ホームページ: 吉靴房
所在地: 京都府上京区大宮通寺之内下ル開花院町111-2