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■ 6月30日~7月30日にかけて、「日本の鞄」を取り扱います







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日本の玩具
プロダクト・デザイナー

柴田文江

< 2015年04月27日 >


ブチのパズルの製造会社は酒井産業だが、デザイン・開発にたずさわったのはデザイン・スタジオ・エスの柴田文江。象印の炊飯器やオムロンの体温計などをデザインした経歴を持つ、日本を代表するプロダクト・デザイナーの1人である。

つまりブチのパズル、ひいては「ブチ」シリーズは、酒井産業と柴田のタッグによる産物なわけで、そのどちらかが欠けても成立はしない。しかし木工メーカーである酒井産業が、外部のデザイナーである柴田をピックアップしたからには、彼女のデザイナーとしての特性が「ブチ」シリーズを知る鍵と言えるのではないか。その開発経緯について、そして自身のオモチャ観について、彼女に訊いた。



■ 本日は宜しくお願いいたします。

柴田文江(以下、S): 宜しくお願いします。


■ 「ブチ」シリーズですが、これはどういった経緯で柴田さんが意匠を手掛けることになったんですか?

S: きっかけは、ミル・デザインの青木昭夫さんからのご紹介でした。青木さんは「モア・ツリーズ」という活動を通じて、数年前から酒井産業さんとお仕事をされていたそうです。日本の間伐材を使って木のオモチャをつくれるデザイナーを酒井産業さんが探しているということで、お声がけ頂きました。


■ それはたとえばパズルをつくるんだとか、何か具体案みたいなものがあったんですか?

S: オモチャということは決まっていましたが、具体的な案やアイテムなどはこちらからご提案しました。ドミノなどは、青木さんの提案によってデザインしたアイテムです。


■ 「ブチ」シリーズは2012年に世に出たワケですが、デザインや開発にはどのくらい時間を掛けられましたか?

S: 試作や検証も含めて1年くらいです。最終的に発売に至らなかったモノも、中にはいくつかありました。


■ 良いモノがそのまま良い商品になるか、というと必ずしもそうじゃないですからね。柴田さんのデザイナーとしての特徴って、「ブチ」シリーズにおいてはどういったところに出ていると思われていますか?

S: 酒井産業さんは日本中の木工屋さんとネットワークをお持ちなので、そのネットワークを活かして、技術のある職人さんと、いろいろな種類の木を使ったプロダクトをつくりたいと思いました。そこで木の小口「ふち」をデザインの起点としてモノをつくることを提案しました。と言いますのも、いろいろな種類の木があり、職人さんの得意な加工方法も様々なので、すべてを包括するテーマが必要だと考えたからです。オモチャ単体だけではなく、全体としてひとつのシリーズ感をつくろう、と思いました。


■ デザインもさることながら、プロジェクトへのアプローチのしかたがご自分らしさ、と。