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■ 3月31日~4月29日にかけて、「日本のお菓子」を取り扱います







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日本の鞄
カバン店『ル・ボナー』の店主

松本ご夫妻

< 2011年10月29日 >



神戸の六甲アイランド内で、長年革のカバンを生産・販売している『ル・ボナー』。革に魅せられ、革のカバン作りに今も身を置く店主とその奥さん・松本夫妻にインタビューに応じて頂いた。内容は、ご主人が回答にまわり、奥さんはいたって補足的に説明を加える具合だった。


『ル・ボナー』のご主人
色々な国の色々な種類の革を吟味・使用してきた松本夫妻。革といえば欧米のモノというイメージが強いが、では日本の革はいかがなものなのか。「悪い点なんだけど」という前置きのあと、こう語ってもらった。


ご主人「日本の革はナメシが甘い。ナメシっていうのはナメシ加工といって、動物の皮はそのままだと当然すぐ腐るから、それを腐らないようにする・・・漢字で言うと動物の皮膚の「皮」を「革」にする作業で、それが甘い」


それはなぜなのか。簡潔に答えてもらった。


ご主人「時間をかけてないから。海外ではそのナメシに6ヶ月くらいかけるとこもある。日本だと短い所では、オートメーション加工で、1時間くらいしかかけないのもある」


では『ル・ボナー』では日本の革は全然使ってないのか。やはり海外製の革に大いにアドヴァンテージがあるものなのか。訊ねると一つの小さなブタ革のバッグを見せて頂き、こう云われた。


ご主人「(日本は)ブタの革は良いんですよ」

ご主人「海外(の革)は良いのもあるけど、良し悪しの差が激しい。だから常に良いと思える革を選んで使ってる」


色々な国の色々な革をこれまでに使ってきた、というところで、では今まで使って来た革の中でベストのモノを選んでもらおうと訊いてみた。愚問といえば愚問なのだが、この答えには価値があるのではないかと思って。そして暫しの熟考の後、


ご主人「もちろん、それぞれの良い点があるんだけど・・・昔だと・・・スウェーデンのボルゲ(の革)は良かった。しっとりしていて。無くなった(ボルゲ社の革が使えなくなった)のは・・・もう10年くらい前になるかな」


このインタビューは2011年10月におこなわれた為、計算すると世紀を跨ぐか跨がないかのところだったことになる。良いモノを持続させる難しさはどの国のどの分野でも変わらないものらしい。