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ポップスからジャズへの好入門
『Blue Selection』/井上陽水

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ジャズ、という音楽を表現するものに「ブルー」という言葉があります。旋律形式の一つ「ブルー・ノート」から来ていて、更にこのブルー・ノートはブルーズという音楽形式から来ていて・・・と、この歴史を解説するだけで半日は掛かるでしょう。しかも音楽好き以外には、ほぼ解読不能な言葉が続きます。ですから、ここでは割愛させて頂きます。

「Blue Selection」
井上陽水

2002年11月20日 発売

<収録曲>
1. 飾りじゃないのよ涙は
2. 鍵の数
3. ダンスはうまく踊れない
4. 映画に行こう
5. 嘘つきダイヤモンド
6. Final Love Song
7. ワカンナイ
8. 灰色の指先
9. カナリア
10. 海へ来なさい
11. 最後のニュース

そんなブルーの世界を、ジャズの古典的名曲を一切使わず、ポップ・ミュージックのフィールドで味わえるのが、今回紹介する井上陽水の『ブルー・セレクション』(2002)。内容は、自身の曲をジャズ・アレンジに仕立て直したセルフ・カバーです。

井上陽水の作品は以前にも『氷の世界』(1973)を取り上げましたが、『氷の世界』の楽曲とは一つも重複がありませんし、何より聴感上の印象はハッキリ別物です。このジャズ・アレンジによるカバーを必然のものとしているのは、声質の変化によるところが大きいのではないでしょうか。1970年代の時のような、ボーイ・ソプラノ風の歌唱ではない、濡れたヴォーカルとでも言いましょうか、大人の井上陽水の声がこのジャズ・アレンジに合っているのです。

この年、井上陽水は活動的でした。彼は2000年代にはオリジナル・アルバムを2枚しか発表していませんが、この年・2002年には、7月にオリジナル・アルバム『カシス』を発表後、5ヵ月も経たぬ内にこの『ブルー・セレクション』を発表しました。

それは彼の音楽活動の充実ぶりを表していたのでしょう。今作に収録された11曲を聴けば分かって頂けるはずです。手だれのミュージシャン達の演奏をバックに、戯れるがごとく自在に飛び交う彼のヴォーカル。恐らくは『氷の世界』発表当時には及ばなかった世界の実現。

「ジャズって、何か敷居が高そうで・・・」と、ジャズを敬遠している人にも気軽に聴いていただきたい、至極の名盤です。


井上揚水 オフィシャル・サイト






 

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