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■ 2月28日~3月30日にかけて、「日本の伝記」を取り扱います







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『ラジカル・ヒステリー・ツアー』
タモリを音楽という側面から見る1枚

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『DANCING古事記』の冒頭でも名前が出た、日本屈指のエンターテイナー、タモリ。彼が1人のジャズ・ミュージシャンと出会ったところから、彼の芸能生活は幕を開けた…といっても過言はない、というのは、先の記事を読んでいただければ、おわかりいただけよう。

しかし、彼自身もまた、ジャズはもとより音楽に精通した人間であるのだ。そのことは今回紹介するアルバム『ラジカル・ヒステリー・ツアー』を聴けば分かる。

ラジカル・ヒステリー・ツアー
2007年12月19日 発売
オリジナル:1981年5月1日
ソニー・ミュージック・ダイレクト
オリジナル:シー・ビー・エス・ソニー

01. ラジカル・ヒステリー・ツアー
02. イケネコ・ドドネコ
03. 雨降り午後
04. ミンク・タッチ
05. 狂い咲きフライデイ・ナイト
06. スタンダード・ウィスキー・ボンボン
07. クレイジー・ガイ・ライク・ミー
08. 惑星流し
09. ラジカル・ヒステリー・ツアー:テイク2
<ボーナス・トラック>
10. タモリのワーク・ソング
11. 久美ちゃん マイ・ラヴ
一度手に取れば、まずはクレジットの豪華さが目につく。楽曲提供者の中にはサザンオールスターズの桑田佳祐がいたり、「コルゲン」の愛称で知られるジャズ・ピアニスト、鈴木 宏昌がいたりする。サウンド・エフェクト監督は赤塚不二夫。アルバム監修は元ザ・スパイダースのリーダーでもありタモリの所属事務所の社長でもある、田辺昭知。プロデューサーは洋楽・邦楽を問わぬ敏腕ブレーンとして名高い伊藤八十八だ。ちなみに大半の作詞はタモリ本人によるもの。

ゆえに、よく日本の芸人が企画モノとして出すCDなどとは一線を画すクオリティを実現している。コント風ナレーションがあるなど笑いを忘れぬエッセンスをまぶしつつも、楽曲は真面目路線。また、日ごろ滅多に聴けぬタモリのヴォーカルが聴けるのも嬉しいところ。芸人の出したアルバムといって侮りがちな耳の肥えた人達も、必ずや「聴く価値アリ」と納得出来る。

アルバムのトリには、ボーナス・トラックとして、スタン・ゲッツの’50年代の名曲「ディア・オールド・ストックホルム」のカヴァーを収録。北欧を感じさせる曲に、タモリの歌が映える。そしてここにこそ、彼独特の佇まいの根の部分が感じられてならない。

ただ、笑いの部分は凄くマニアックなものとなっているので、笑えないのが惜しいところか。



作詞・作曲者リスト

01. 作詞:タモリ/作曲:久米 大作
02. 作詞:タモリ/作曲:鈴木 宏昌
03. 作詞:タモリ/作曲:安藤 正容
04. 作詞:タモリ/作曲:久米 大作
05. 作詞・作曲:桑田 佳祐
06. 作詞・作曲:桑田 佳祐
07. 作詞:L・ヘンリック/作曲:鈴木 宏昌
08. 作詞:タモリ/作曲:安藤 正容
09. 作詞:タモリ/作曲:久米 大作
10. 作詞:高平 哲郎/作曲:鈴木 宏昌
11. 作詞・作曲:スタン・ゲッツ/日本語詩:伊達 歩






 

『DANCING古事記』
山下洋輔トリオによる1969年の語り部

『NORTH BIRD』
まばゆさに痺れる、寺久保エレナのデビュー・アルバム