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『フロム・ザ・ムーヴィーズ』
ウィリアムス浩子が唄う、映画音楽とジャズの蜜月

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映画、取り分け洋画とジャズ・ミュージックというのは、現在は言うほどでもないが、ひところは実に密接な関係にあったものである。今は音楽も映画も、日本人が国外よりも国内のそれらを意識するようになったのは、良い事なのか悪い事なのか。

From The Movies
2009年1月22日 発売
バークリー・スクエア・ミュージック

01. いつか王子様が
02. ステラ・バイ・スターライト
03. シャレード
04. イッツ・ユー・オア・ノー・ワン
05. 酒とバラの日々
(クリックでM-03試聴可)
デジタル方式が隆盛する以前の、アナログ(フィルム)方式の時期に作られた映画音楽、その幾らかはニア・イコールな形でジャズであるといえる。決して懐古シュミではない、優れたジャズを求めた果てのコンセプトであったのだろう。そんな映画音楽に対して、シング・ア・ソングという形でアプローチした傑作が、ウィリアムス浩子のミニ・アルバム『フロム・ザ・ムーヴィーズ』である。

収録されているのは5曲、必ずしも満腹感を味わえるヴォリュームではない。だがコンセプト・アルバムであると考えれば、むしろ正解といえる情報量だと言える。ジャズとポップスの違いは、この内容量をベストととるかワーストととるかの差異に存在するとでも言わんとする、もしくはヴォーカル・アルバムというものが、得てしてポップスと混在される傾向を逆手に取るような思惑をも感じさせるのだ。

肝心のヴォーカルも、ベタな表現になるが、オリジナルの映画音楽に遜色ないすばらしさである。日本人歌手が唄う英語詞というのは、大抵期待はできないちぐはぐした仕上がりになる。だが、英国留学とシンガーとしての修練を経てリリースされた『フロム・ザ・ムーヴィーズ』は、見事なまでに音楽の背景として存在する情景をも思わせるヴォーカルを実現している。そしてそこには、ウィリアムス浩子の女性としてのセックス・アピールの介在も、確実に好ましく作用している。

ほぼ同時期にリリースされた『フロム・ザ・ミュージカルズ』と併せて、背景を備えた良質なジャズ音楽を堪能できる名盤とはかくもあろうか。








 

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