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トミー・キャンディ・ショップ・シュガー・ミー
トミー・フェブラリーの最新と原点

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ヴィジュアルと音楽を複合的に活用し、「カワイイ」を表現するアーティストといえば、最近なら、きゃりーぱみゅぱみゅが、その代表にあたろうか。しかし、その元祖たる存在が、2013年、なんと9年ぶりにオリジナル・アルバムをリリースした。だれあろう、自分で自分をプロデュースし、見事に「カワイイ」世界観を作り上げた、あのトミー・フェブラリーが、である。

ザ・ブリリアント・グリーンのヴォーカル・川瀬智子のソロ・プロジェクトとして、2001年にスタートしたトミー・フェブラリーは、なんともキラキラしたダンス・ポップと、虫歯になりそうな甘いリリックで、鮮烈なデビューを飾った。

さて、その最新のアルバムのテーマは、ひとことでいえば、原点回帰。まず、英詞が多い。いったい、ザ・ブリリアント・グリーンのデビュー・シングルも、4曲とも全部英詞だったのだから、さして不自然ではないし、フェブラリーの世界観をより魅力的にこそしても、ぶちこわすほどのものではない。


TOMMY CANDY SHOP ♡ SUGAR ♡ ME
2013年6月12日発売

初回限定版: ¥4,300 (tax in)
通常版: ¥3,150 (tax in)

Warner Music Japan

01. FAIRY DUST
02. SUGAR ♥ ME
03. RUNAWAY
04. ANGEL FADE
05. SPACEY COWGIRL
06. PINK ARMY
07. AI NO ♥ AI NO HOSHI
08. MY VACATION
09. SUMMER BUBBLES
10. BE MY VALENTINE
そして、その歌詞のテーマも、闇を抱えた少女をあらわしたものが多いが、これも原点回帰のひとつなのだとか。

フェブラリーといえば、そのキラキラしたサウンドが象徴するように、「恋に、夢に、すべてに夢想的な少女」がテーマだとばかり思っていた。しかし、そうではないらしい。よく考えてみたら、夢想的で真面目なだけの女性など、存在するはずがない。女性なら誰もが、心の中に悩み、嫉妬、葛藤、疑惑を抱えているはず。ひとことでいえば、闇。

そういった「女のダークサイド」を体現するのは、もうひとつのソロ・プロジェクトであるトミー・ヘヴンリーだった。ヘヴンリーが現れたからこそ、闇を持っていかれたフェブラリーは、活動の源泉がなくなった。いわば、この最新アルバムは、フェブラリーが精神の暗黒を取り戻す試みでもあるのだ。川瀬のツイッターによれば、「ランナウェイ」などは、歌詞はヘヴンリー向きだけど、音楽がダンス・ミュージックだから、フェブラリーになった、のだとか。

なお、その音楽だが、こちらは時代の潮流にそっている。かつてのフェブラリーの特徴であったシンセ・ポップはすっかり鳴りをひそめ、エレクトロ・ダンス・ミュージックを採用している。英詞が多いこともあいまって、つい、日本人の音楽であることを忘れてしまいそうになる。英語、苦手だし・・・という人も、安心して聴けるようにと、彼女による対訳が添えられているのも、嬉しいポイント。

新しくもなつかしい、最新型トミー・フェブラリーは、アルバム『トミー・キャンディ・ショップ・シュガー・ミー』にこそ、存在する。


Tommy february6 Official Site







 

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