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■ 10月31日~11月29日にかけて、「2017年のポップス」をフィーチャーします







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『葡萄』
進撃のサザン 2015!!

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『葡萄』はサザンオールスターズの15枚目のオリジナル・アルバム。前作『キラーストリート』が2005年発売だったので、実に10年のインターバルを経て、満を持してドロップされたアルバムと言えるだろう。ちなみに収録されているのは2013年以降の楽曲で、2006年の『DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~』や、2008年の『I AM YOUR SINGER』などのシングルは未収録となっている。


葡萄
2015年3月31日発売

ビクターエンタテインメント

01. アロエ
02. 青春番外地
03. はっぴいえんど
04. Missing Persons
05. ピースとハイライト
06. イヤな事だらけの世の中で
07. 天井棧敷の怪人
08. 彼氏になりたくて
09. 東京VICTORY
10. ワイングラスに消えた恋
11. 栄光の男
12. 平和の鐘が鳴る
13. 天国オン・ザ・ビーチ
14. 道
15. バラ色の人生
16. 蛍


青い下線は執筆者推薦曲を表しています。

全作詞・作曲: 桑田佳祐


BONUS DVD (完全生産限定盤A, Bのみ)
1. Making Movie~ピースとハイライト
2. 東京VICTORY
3. 天国オン・ザ・ビーチ
4. 栄光の男
All Recorded at 横浜アリーナ(2014.12.31)

桑田佳祐による全曲解説や、レコーディング・レポートを掲載した「葡萄白書」、ライヴDVD、Tシャツを含む完全生産限定盤A、そこからTシャツを省いた完全生産限定盤B、CDのみの通常盤、そしてアナログ・レコードの計4パターンの販売形態で展開された。オリコン上半期ランキング(2015年6月17日)で発表された推定売上枚数は、累計500,776枚。

メンバーがそれぞれアラ還(60歳前後)に差し掛かった時期の楽曲ということもあり、老いた視点の歌詞が多い。が、それでこその新しさというのもあり、これまでのサザンにはない魅力となっている。間違っても、「夏だ!海だ!」な曲を『葡萄』に求めてはならないというワケだ。

楽曲で言えば、これまでの桑田唱法を意図的に封印したような歌もあり、また、レーベル・メイトである曽我淳一が初めて参加していることもあり(もっとも桑田佳祐のソロでは2011年頃から参加していたが)、随所に「新しいサザン」を感じられる。「道」のようなデヴィッド・ボウイ風の曲などは正に、だ。桑田いわく「まだやってないことがあったなあと思って。だからガラケーかもしれないけど、まだやってない機能がガラケーの中にいっぱいあったなあって」とか。(『ROCKIN’ON JAPAN』2015年4月号より)

普通、アラ還ともなれば、モチヴェーションの低下が見られてもおかしくはない。だがサザンは老いてもなお、これまでのヒット曲を「終の棲家」とせず、次を目指した。2014年、「進撃のサザン」というコピーでサザンは活動していたが、今もなお進撃はやまない。そのまばゆさがここにはあるのだ。


以前に、「ポップスが世に対して働き掛ける役割を持つのなら、それは聴感上、あるいは体感上の充足感なり幸福感なりを提供すること」と述べた。老いと死と不条理を含めた人生、その傍らで鳴り、ひと時の安らぎをもたらすポップス。それが『葡萄』なのではないだろうか。

言葉より そばに居て欲しい
眠れないボクの手を握りしめて
病む時も 笑顔見せてくれ
ボクよりも長く 生きる君よ

「はっぴいえんど」より


sas-fan.net






 

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