♪雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう♪…この歌いだしから始まるクリスマス・ソングを知らない者は、恐らく国内にはいないだろう。言わずと知れた山下達郎の『クリスマス・イブ』だ。
初版は1983年12月14日にシングル・レコードとして発売された。元々は同年6月8日に発売された彼の7作目になるアルバム『メロディーズ』の最後に収録されていたナンバーなのだが、半年後にシングル・カットのはこびとなった。アルバム自体は週間チャート1位を獲得していたものの、『クリスマス・イブ』はふるわず、初登場1位はおろか、トップ30圏内にすらランクインしなかった。
ところが、徐々にCMやラジオなどでクリスマス時期の定番として流れるようになり、師走の当来の度に売上を伸ばす現象が起きた。ついには1989年12月、週間シングル・チャート1位を獲得。さらに2年後の1991年にはミリオン・セラーとなり、現在までに182万枚以上を売り上げている。これは1980年代のシングル中、国内で最も多い売上となっている。