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■ 10月31日~11月29日にかけて、「2017年のポップス」をフィーチャーします







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黒と影
清春と人時、2人から出でる音楽

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2014年1月29日、「黒夢のオリジナル・アルバムとしては、最後になるかもしれない」という、思わせぶりな発言を交えて、清春と人時から成るバンド・黒夢は『黒と影』なるアルバムを発表した。


黒と影
2014年1月29日発売

avex trax
価格: 税込3,999円(通常版)
税込2,500円(CD ONLY版)
税込6,000円(初回限定版)

01. ZERO
02. ROCK'N'ROLL GOD STAIR
03. I HATE YOUR POPSTAR LIFE (Album ver.)
04. CLARITY
05. A LULL IN THE RAIN
06. FREE LOVE, FREE SEX, FREE SPEECH
07. MAD FLAVOR
08. ゲルニカ (Album ver.)
09. SOLITUDE
10. BLACK HOLIDAY
11. CALLING (Album ver.)
12. 黒と影
13. KINGDOM (Album ver.)
14. LEAP(CD ONLY版のみ収録)
彼らの真意や因縁のあるリリース・データにかんしては、こごでは、ファンがそれぞれに解釈すればいいとして、ふれないでいたい。ただ、アルバムごとにヴィジュアルやミュージシャンシップを、ことごとく、容赦なく変えてきた黒夢。それは、「過去と同じようなことを自分たちはしない」という美意識をつらぬいてきたともいえる。その最新形は、今回のアルバムは、どういったものなのか。それだけをふれてみたい。

結論からいえば、『黒と影』は、現在の清春と人時という2人のリレーションシップを音にしたもの、だった。

黒夢はアルバムごとに変わってきた。パンクやメロコア路線にいったかと思えば、その次ではデジタル・ミュージックになるなど、過去の影や形を、いつも新しくぬりつぶしてきた。戸惑い、去るファンも多くいたが、彼らはお構いなしとばかり、過激なまでの変容ぶりを、黒夢の本道としてきた。

それは、リーダーである清春のイニシアチブがそうさせていたのだし、パートナーであるベースの人時も、そこに準じる形で、黒夢を演じ続けてきた。いうなれば、過去の黒夢は、清春ありきだった。

しかし、もしかすると最後かもしれない『黒と影』においては、両者が対等。そして、「この2人で演るんなら、曲やイメージは、別に限定しなくてもいいんじゃないの」という、ある意味では、黒夢を結成した時のような、フラットなマインドを、いずれの楽曲も志向している。

「黒と影」、いうまでもなく、乱歩の小説に出てくる女盗賊「黒蜥蜴」がモデルだろう。彼女は、美しいものだけを欲する盗賊だった。おそらくは、「良いと思った曲だけを演ろう」という、このアルバムの根幹を、このタイトルは指しているのではないだろうか。




黒夢 OFFICIAL WEBSITE