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■ 2月28日~3月30日にかけて、「日本の伝記」を取り扱います







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『Spooky Hotel』
大江千里流のサントラか?

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『スプーキー・ホテル』
2013年9月6日発売

VILLAGE MUSIC

01. The Adventure of Uncle Senri
02. Love Strictly
03. Lexington Avenue 3AM
04. Swab Family
05. Spooky Smile
06. April 25th Hotel
07. House Keeping
08. Intellectual Lover
09. Room Hydrangea
10. Dear My Old Love
11. Sweet Home Hotel

[DVD]
1. Spooky Hotel Recording
2. Sweet Home Hotel@Tomi Jazz





ポップスの世界にいた歌手が、ジャンルの垣根を越えて、ジャズに至る。それ自体は珍しいことではない。音楽の探求が進めば、ポップス以外のジャンルにもチャレンジしてみたくなるのは、むしろ当然。大江千里もそういったチャレンジャーの一人だ。

大江千里は1983年にデビューしたシンガーソングライター。その歌詞世界には独特の機微があり、早い話がダミ声の槇原敬之であった。槇原自身、大江に強く影響を受けたと告白している。2007年に大江はポップスの世界から足を洗って、ニューヨークのジャズの学校に留学。以降、ジャズ・ピアニストとして活動を続けている。

とまぁ、こんな経歴だもんだから、彼が現状、ジャズ・ピアニストとして一級だなんてことはない。ジャズ・ピアニストとしてのみ語るなら、彼の演奏は、聴くだけ時間の無駄である。ジャズの作品は新旧合わせてベラボウに数が多く、ジャズ・ピアノの名演はゴロゴロしている。彼の演奏に付き合うヒマも理由も、今のところ見つからない。

ただし作品として語るなら話は別。彼のジャズ・ピアニストとしてのセカンド・アルバム『スプーキー・ホテル』は一聴の価値があろう。サウンド・トラックみたいとでも言おうか、異世界にトリップしたような世界観が味わえる。こういった演出は、ポップスの歌手としてショー・ビジネスに携わってきた経験と感性があればこそ、なのかもしれない。いずれにせよ、ひとつの音楽作品として存分に楽しめる。

ちょっと映画を観るようなつもりで『スプーキー・ホテル』を聴く。それが、この作品の正しい楽しみ方だと思う。その上で、ピアニストとして、あるいは演出家として、大江をどう評価するのか。それは聴き手それぞれに委ねられたところであろう。



Senri Oe - Jazz Pianist in NY






 

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