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■ 2月28日~3月30日にかけて、「日本の伝記」を取り扱います







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『HAPPY』
大原櫻子の、最高の1st アルバム

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映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(2013年)のヒロインに抜擢され、劇中バンドのボーカルとして女優デビューと歌手デビューを同時に飾った、大原櫻子のファースト・アルバム。DVD付の初回限定盤、グッズ付属の完全生産限定盤、そして通常盤の3種類での発売。初動で3万枚を突破し、現在までの売上枚数は約6万枚(オリコン調べ)。週間オリコン・チャートでも初登場2位を獲得した。


HAPPY
2015年3月25日

ビクターエンタテインメント

01. Over The Rainbow
02. サンキュー。
03. 瞳
04. 無敵のガールフレンド
05. 明日も
06. 頑張ったっていいんじゃない
07. Happy Days
08. のり巻きおにぎり
09. READY GO!
10. ただ君のことが好きです
11. ちっぽけな愛のうた
12. ワンダフル・ワールド


青い下線は執筆者推薦曲を表しています。

プロデュース: 亀田誠治


まず、CDが売れず、音楽業界はジリ貧と言われるこのご時世において、制作に破格の予算が掛けられていることが、何と言っても目玉になろうか。今や名プロデューサーである亀田誠治(スピッツ、平井堅、椎名林檎などを手掛ける)をプロデューサー、アレンジャー(ほぼ大部分で作詞作曲もしている)に招き、スタジオ・ミュージシャンにも西川進(ギター)などビッグ・ネームを呼び、エンジニアにも今井邦彦(ミスチル、ゆずなどを手掛ける)を配すなど、クレジットを見ただけでもう輝きが溢れている。

そんな布陣で作ったファースト・アルバムだから、クオリティとしては、逆にどう転んだら悪くなるの、という状態。「ちょっと待て、動画とか見てみると、大原ってシンガー・ソングライターだろ? 結局、その曲の出来が一番大きいんじゃね?」と思うかもしれないが、彼女が作った曲はここにはない。前述のように、亀田誠治が作詞作曲した曲が多くを占めている(「瞳」の作詞には、大原が一部参加している)。ギターもすべて大原以外のミュージシャンの手によるものだ

悪く言えば、正直「亀田誠治と愉快な仲間達 featuring 大原櫻子」という名義がしっくり来る感はある。収録されている曲は、ティーン特有のみずみずしさだとか実直な感性だとかに満ちているものの、何度も言うように、大原の手によるものではない。したがってリアリティという面での訴求力はゼロに近い。

しかし、1996年生まれ、現役の10代女子の大原の声自体は、この世界観に限りなくマッチしている。それは彼女自身の資質、良質な制作布陣、そして亀田誠治の指揮によるものだろう。今後、独自の感性を開拓して今作を超えるか、尻すぼみになるかは大原次第だが、今作が最高のファースト・ステップであることには違いない。プロダクションの勝利、であろう。


大原櫻子 -SAKURAKO OHARA- 公式サイト







 

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