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■ 4月30日~6月29日にかけて、「日本のジャズ」を取り扱います







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三菱鉛筆「ユニ」
唯一無二の高級鉛筆は、時代を超えて

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初代ユニ。当時は、軸に「Super Drawing」という表記があった。


鉛筆について現在60代くらいの人に訊くと、こう返ってきます。「三菱って高級な鉛筆のイメージがある」と。1958年、鉛筆が5~10円くらいで買えた時代に、三菱鉛筆は「ユニ」を50円で発売開始しました。しかし日本がまだ貧しかった(今が貧しくないかどうかはさておき)、そういう時代に高級品にもかかわらず、「ユニ」は大ヒットとなりました。それはなぜか?

「ユニ」は「ユニーク」などのユニです。すなわち、「唯一の」という意味をあらわしています。そう、「ユニ」は単なる高級品ではなく、イメージや使い心地において、それまでにない価値を創造したのです。経済成長の波に乗ったなどの背景もありましょうが、「ユニ」のヒットの最大の要因はそこにあるのです。



「ユニ」の上位モデルとして
1966年に発売された「ハイユニ」。
10B~10Hの全22硬度がある。

本体価格: 税抜1,680円
(1ダース)
それまでの鉛筆と明らかに違うのは、芯の原料である黒鉛と粘土の配合に腐心して実現されたという、その書き心地のなめらかさ(余談ですが、フランス語で「ユニ」は「なめらかな」を指します)。そして、世界中の鉛筆のいずれとも似ていないカラーリングでしょう。日本の伝統の色である海老茶色とワイン・レッドを合わせたというその色に金色のリボンは、確かな高貴さを感じます。

そういった雑学をさておいても、三菱鉛筆のポピュラリティは、これをお読みになっている日本人なら、重々承知しておられることでしょう。ペーパーレスと云われる現代においても、三菱鉛筆の「ユニ」シリーズは売り上げが好調だと聞きます。それは企業努力も然ることながら、長い年月を掛けて築いてきた信用とプライオリティによるものではないでしょうか。相対的に見れば、現代ではもはや高級品とは言えない値段のはずですが、それでも失われていない高級感と確かな書き心地の良さ。それこそ、「ユニ」が今日に至るまで紡いできた「唯一」たる価値なのです。

ちなみに「ユニ」の製造・販売会社である三菱鉛筆ですが、三菱グループとは人材・資本等において、創立当初から現在に至るまで、一切関係がありません。あの特徴的なスリーダイヤ・マークも、現在は同じ商標の使用を双方合意していますが、初めに商標登録をしたのは三菱鉛筆だそうです。



山形にある、三菱鉛筆の工場。写真中央部の水色の屋根が、それである。



※写真提供: 三菱鉛筆株式会社


会社情報

・社名: 三菱鉛筆株式会社
・住所: 〒140-8537 東京都品川区東大井5丁目23番37号
・創業: 1887年







 

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