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■ 4月30日~6月29日にかけて、「日本のジャズ」を取り扱います







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地球ゴマ
コマを、いや、地球を回して遊びましょう!?

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唱歌『お正月』で「♪コマを回して遊びましょ~」と歌われるように、日本の遊びといえば、コマ。とはいうものの、恥ずかしながら私はコマを回せない。子供の頃、父に教えてもらって幾度となくトライしたのだが、ヒモを使ってコマを回すというのが出来ない。余談ながら、今でも私は蝶々結びも出来ないほどの不器用さをほこる。

そんなぶきっちょでも回せる、というか誰でも回せる有り難い(有り難いか?)コマといえば、タイガー商会が1921年より作り続けてきた「地球ゴマ」だろう。そのヴィジュアルからして、もはや通常のコマとは段違い。「ジャイロスコープの原理」、つまり「外部からの力が加わらない限り、回転軸の向きを一定不変に保つ」法則に基づいて、ヒモの上でも綱渡り状態で回せるという、素晴らしい科学玩具だ。


この玩具の縁の下の力持ちは、何といっても作る職人だろう。各パーツにかなりの精度が要求されるため、「地球ゴマ」は、一貫して独自の技能を持った専門の職人たちによる手作り。製造工程はトップ・シークレットであり、製造現場などは一切公開されていない。中国やベトナムなどに工場を構えて、低価格で量産されるような玩具とは一線を画す存在と言える。

もっとも、それが裏目に出たことが2つある。1つ目は、大量生産が出来ないゆえに低価格化が出来ず、子供たちが買えないという状況が昭和の頃に発生し、それに応える形でコピー商品が大量に出回ったことだ。安価な、いわゆるパチモンは精度も低く、それで遊んだ子供たちには当然、不評。本家である「地球ゴマ」の評判も落としていったという。

2つ目は、よくある話だが、専門職に頼るゆえに後継者不足に陥ったことだ。職人により作られる玩具は、職人がいなくなれば、同時に絶える定めにある。タイガー商会は今年4月いっぱいで「地球ゴマ」の生産を終了し、会社も畳むという。

あの、ぶきっちょでもコマを回せる嬉しさと、回した時の「スッゲー、コレ、どういう仕掛けなんだろう」という驚きが消えていくのは、寂しい気もする。それらは日本の職人のワザによって、子供の遊びの中、確かに1世紀近く存在したというのに。


会社情報

・社名: 株式会社 タイガー商会
・住所: 〒464-0076 名古屋市千種区豊年町17-15
・電話: 052-711-7111
・創業: 1921年





 

スライム
ヌルヌルベトベト、ザッツ・オール!!