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『京の春 ええにょぼ』
女性杜氏が作り上げる「いい女」

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平成24年の現代、社会は男女参画化し、これまでは男の職場と言われて来た分野への女性の進出も進んできた(反面、女の職場への男性進出が進んでいるようにも思える)。男社会に思える酒造の世界も例外ではない。

京都府与謝郡伊根町にて1754年創業以来続く老舗の酒蔵、向井酒造。当蔵の現在の杜氏(とうじ、と読む。酒蔵の最高製造責任者のこと)は長慶寺(ちょうけいじ)久仁子さん(旧姓:向井)。東京農業大学醸造学科を卒業後、すぐに杜氏として向井酒造にて酒造りを始めた。


「京の春 ええにょぼ」
内容量:720ml
原材料:米、米麹
精米歩合:60%
アルコール:15度
日本酒度:+3.0
酸度:1.9
税込価格:1890円


大学の醸造学科にいたとはいえ経験のない女性が杜氏になったのには、前任者の意向もあるというから、傍目にはムチャぶりに見えても勝算あってのことだったのだろう。そして久仁子さんは見事その期待に応え、現在は結婚し家族ぐるみで向井酒造を切り盛りされている。

さて、その向井酒造に『ええにょぼ』という純米吟醸がある。丹後方言で「いい女」「気立て・甲斐性よしの美人」という意味の「ええにょぼ」の名を持つこの酒は、その名に恥じない日本酒として、飲み手に寄り添ってくれる。ちゃんとした日本酒はちゃんとした米からと云われるが、この『ええにょぼ』に使われる米は「五百万石」と呼ばれる酒造好適米(酒造りに適した質の種類の米のこと)の代表格。

実は、作りの良い純米酒・純米吟醸などは燗酒に適している。よく燗酒というと、鼻につく悪臭をさして嫌がられるが、それは低価格の普通酒や作りの悪い酒、香りを優先しすぎた純米酒などの場合に起こる話。作りの良い純米の日本酒を燗にすると、その温度にもよるが、透明度がより増して美味しいものだ。寒さが厳しい冬などには是非一度、燗にした『ええにょぼ』を味わって頂きたい。その真価に魅了されることは請け合いだ。

ちなみに燗にも色々種類があるが、「人肌燗」か「ぬる燗」(35~40度前後)をお薦めしたい。



向井酒造 (1754年創業)
 住所:京都府与謝郡伊根町平田67
 電話番号:0772-32-0003
 FAX番号:0772-32-0199
 ホームページ:向井酒造株式会社






 

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