「どなん花酒60度」は国泉酒造の看板的存在の泡盛ですが、そのアルコール度数は、文字通り60度。乙類焼酎(本格焼酎)の定義はそもそもアルコールが45度以下であることなので(泡盛には度数が高いものが多いですが、それでも40度以下が圧倒的多数)、まぁ、確かに、厳密には焼酎に当たらないかも知れません。
泡盛「どなん花酒60度」
アルコール: 60度
税込価格: 2,400 円( 600 ml )
蒸留方法: 常圧
原料: 米(タイ産)、米麹(黒)
というのも、この60度の花酒(泡盛を蒸留する時に最初に出てくる酒のこと。ビールで言う一番搾りと思ってください)、沖縄県内でも与那国島でしか作られないのです。古来より島の催事には不可欠なお酒ですが、1975年、旧大蔵省国税局に認可されて以来、与那国でしか味わえないお酒ということで、島の一大名物になっています。「どなん」というワードも、沖縄の方言で「与那国」を意味しています。
国泉酒造は1958年に作られた合名会社ですが、人工添加物を一切使わず、米を蒸すのも蒸留も昔ながらの直火式釜でおこない、長い伝統を手造りで伝え続けています。
飲みごたえは、アルコール60度ですから、当然ながらパンチが効いているのですが、まろやかで何処か甘みを感じます。与那国は雨の多い地域です。そのため泡盛を手造りするにおいて肝心な温度調節に、非常に苦労すると言います。その苦心と酒造への情熱が、この辛口のパンチの中の上品な香りとまろやかさを実現しているのかも知れません。