雑誌自体は、ライバル誌である「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」が戦前の創刊であるのに対して、戦後(1963年)の創刊と、後発に位置するものの、何と言っても「日経」のブランドの強さなのか、経済週刊誌としては断トツで1位の部数(日本ABC協会調べ)。
日経ビジネス 2015年 7月27日号
構成としては、特集記事はもちろん、独創的な経営戦略を行う企業を紹介する「戦略フォーカス」や、企業のトップの名言を紹介する「有訓無訓」(個人的には、名言に意義を感じないので、無意味とは思う)、海外のビジネス誌と提携し、海外の経済の動向をレポートするなど、とにかく「企業」「経済」尽くめ。
直販モノだけあって、はっきり言って読む人を選ぶ。経済フリークや背伸びをしたい学生を除いて、パートの主婦やサラリーマンにとって面白いもの、目を引くものは恐らく皆無。子供が独立して、株の売買に手を出したという中高年サラリーマンが興味本位で下手に手を取ると、パニック寸前になるのではないか、というくらい、とことんビジネスマンや経営者、財界人向けのコンテンツになっている。
「日経」が冠されたいずれのメディアにも言えることだが、「日経」ブランドを信用するか否か、に尽きると思う。余談だが、第二次安倍内閣において、安倍晋三のブレーン、スピーチ・ライターを務める谷口智彦(内閣官房内閣審議官)は、もともとは「日経ビジネス」の記者であった。