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■ 7月31日から8月30日にかけて、「日本のリュック」をフィーチャーします。







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EDWIN 503
日本人向けのジーンズ?

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これもレッド・カードの黒ジーンズに続いて、個人的に買って持っている私物ですね。エドウィンの503。これのグレー・ジーンズを一足持っています。ただ、誤解のないように言っておくと、「だから良いんですよ」とお薦めするわけではありません。どちらかというと、お薦めはしないかなぁと思います。少なくとも二〇二六年の現時点においては、ですけど。



EDWIN 503 レギュラーストレート メンズ ジーンズ(Black Used)
画像:Yahoo! ショッピング

なんでかを話す前に、そもそもエドウィンとか503がなんなのかという所を説明しないといけませんよね。エドウィンというのは、もともとは戦後すぐの頃に、戦勝国アメリカの中古衣類を輸入して国内向けに販売する会社でした。日本は敗戦して、アメリカの実質的な軍事的属国になりましたから、そういう意味合いでは彼らは日本の「欧米化」を推進する一翼を担ったとも言えます。そこが一九六〇年代に入ると、日本初のジャパンメイドのジーンズを製造、販売をするようになった。つまり彼らは国産ジーンズの老舗であり、ジーンズを二十世紀の日本に根付かせたブランドでもあるんですね。

エドウィン(EDWIN)というブランド名の由来については諸説あります。当時の駐日アメリカ大使の名前がエドウィンだったからとか、デニム(DENIM)のアナグラムだとかいろいろ。とどのつまり、なんとなく良い感じの響きだったからそれにしたということなんでしょうね。昭和中期というのは、そういうラフな時代だったと思いますから。

八七年、日本がバブル景気に突入する年になると、エドウィンがリーの(日本向け商品の)生産、販売ライセンスを取得します。どこかでも話しましたが、ジーンズが労働者の作業着から大衆のファッションへと昇華したのは、五〇年代半ばの銀幕のスター、ジェームズ・ディーンがジーンズを穿いていたことが大きいのですが、彼が映画『理由なき反抗』で穿いていたのがリーのジーンズでした。リーは「偉大なるアメリカ」のシンボルで、そこのアイテムを一手に任されるというのは、エドウィン社のジーンズ・メーカーとしての面目躍如であったと思います。もちろんそれは、工業生産を軸にした日本の経済成長と、アメリカの工業生産国としての没落が重なって起きた現象でもあるのですが。

日本のジーンズといえば、エドウィン。そういう公式が確立されたことを受けて九〇年代、エドウィンは二つのシリーズを世に出します。九四年に「新しいビンテージ」というコンセプトで生み出された505、その三年後に「新しいベーシック」というコンセプトで世に出たのが、503です。つまり503というのは、エドウィンの中心であり看板とも言えるシリーズなんです。



EDWIN 503 レギュラーストレート メンズ ジーンズ(Black Used)
画像:Yahoo! ショッピング

とはいえ、私はジーンズについてそんなに(まったく)詳しくないです。私が503のグレー・ジーンズを買ったのは、ほんとに偶然です。

去年(二〇二五)だったか一昨年だったか、ビーズの「ライヴ・フレンズ」のドキュメンタリーをDVDで観ていて、そこで稲葉浩志がリハーサル・スタジオで穿いていたジーンズが(遠目にはグレーか色落ちしたネイビーかは分かりかねましたが)良いなと思って、グレーのジーンズを近場でいろいろ探したんですね。でもこれといったものがなかなかない。それで昨年の後半になって、近くにあったライトオン(今はもう撤退してなくなりましたけど)でようやく見つけたら、それがたまたまエドウィン503だったんです。


ではなんでそれを薦めないかというと、ポケットが小さいんですよ。

二〇二〇年代に入って、新型コロナウイルスによるパンデミックが起こりました。それが何年か続いてそのあたりからだと思いますけど、ダボダボのシャツやズボンを着用するのが流行りましたよね。オーバーサイズ・ファッションと言いますか。今ではそれも緩やかに収まりつつあるように見えますけど、ああいうファッションが求められたのって、「ポケットは大きい方が望ましい」という事情があったからじゃないかと思うんです。

〇〇年代後半にスマートフォンが登場して、一〇年代前半にはそれが全世界で普及しました。でも当時のスマホって、今から見たら小さめなんですよ。一〇年代前半に私はiポッド・タッチを買いましたけど、今それを見るとめっちゃコンパクトに見えますもん。ようこんなん使とったなと。言い換えると、時代が下るにつれてスマホは徐々に大型化していったわけです。サイズ面ではガラケーと正反対のベクトルで進化した。だったら、それを収納するべく、ズボンのポケットも大きい方が望ましいとなるのは自明の理です。オーバーサイズのズボンはそこで求められた。

女性はどうか知りませんが、男性は多くの場合、できるだけ手ぶらでいたい、荷物少なめでうろつきたいと考えるはずです。そうすると、大きくなったスマホを収納するために、大きめのポケットが備わったズボンが求められる。オーバーサイズ・ファッションの流行と並行してカーゴパンツやベイカーパンツが流行ったのも、こうした需要が潜在的にあったからだと、私は思っています。だからか、オーバーサイズ・ファッションが一段落すると、今度はショルダーバッグを斜めがけするスタイルが流行り出した。

個人的にはスマホ(というか携帯端末)を持っていませんが、今やほとんどの日本人はスマホを持っています。それを収納するには、少なくとも私の持っている503のポケットは、ちょっと小さいかなと思うんですね。だからお薦めはしにくい。



EDWIN 503 レギュラーストレート メンズ ジーンズ(Black Used)
画像:Yahoo! ショッピング

エドウィンが草創期から目指してきたのは、日本人向けのジーンズを作ることでした。だから日本で初めて国産に踏み切った。503はその看板でもあります。でも現時点では、これが今の日本人(のライフスタイル)にフィットしているかなと、ちょっと首をひねってしまうんですね。もっとも503は今年に入ってからリニューアルしたみたいなんで、最新のアイテムについてどうかは分からないですけど。

【公式】EDWIN(エドウイン)ブランドサイト




 

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