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■ 2月29日から3月30日にかけて、文房具をフィーチャーいたします。







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行田足袋
足袋を履く、それはなぜかと訊かれたら

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和装の折に、足もとに欠かせない衣料品といえば、足袋でしょう。平成の現在には、あまり馴染みは無いかもしれませんし、「大工とかがクツの代わりに履くものでしょ」なんて、地下足袋と足袋がイコールになっている方も中にはいるかもしれません。それはそれで間違いではありませんが、それだけでもないのです。

で、足袋の名産地と言えば徳島県と埼玉県です。現在、日本の足袋の半分は、この二県に属する会社によって作られているのですから。行田足袋は、後者の埼玉県は行田に伝わる足袋です。行田市の「きねや足袋」は、幅広いタイプの足袋を、かの地で戦後一途に作り続けています。ちなみに戦前の1930年代には、日本の足袋の7~8割は行田で作られていたそうです。

あいぜん綾紺足袋(4枚コハゼ・男性用)

素材:綿100%
価格:1,500円(27.0cm以上は1,650円)


平成の、道行くほとんどの人が洋装に身を包んでいるこの現代に、敢えて足袋を求める意義とは何でしょう。そりゃたまに着物を着た日なんかには、足もとにも和装を、ということで身につけることはあるかも知れません。でもそれは日常に基づかない、単なる「着物体験」に過ぎないはず。かつて古の日本人がそうしていたように、足袋を履く理由とは。

羽二重足袋(5枚コハゼ・女性用)

素材:絹100%(表)、綿100%(裏)
価格:税別6,000円

足袋の構造を見てみると、親指を包む部分と他の4本の部分がセパレートしています。これは草履などに合わせたデザインとされていますが、草履やワラジはやわらかく足を包み込むような履き心地で、足を選ばないと言われています。とすれば、足袋を履く理由もここにあるのではないでしょうか。あなたの足の負担を軽減するために履くのだ、と。実際、ヘンな靴を履いたために足が変形したり、外反母趾になったり、足でお悩みの方は現代日本に多いのです。

もともと行田の地で足袋製造が発展したのは、中山道がそばにあったことから、旅行用の足袋作りが盛んになったのがきっかけだと言われています。足もとにリラックス効果を生むために、行田足袋を履く。ストレス社会と言われる現代にこそ、それは有効だと思います。


きねや足袋株式会社







 

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