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■ 3月31日から4月29日にかけて、時計をフィーチャーいたします。







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ぶり大根
富山湾で獲れた鰤を大根と煮付ける

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ぶり大根。美味しいですよね。冬の定番。読んで字の如くぶり(鰤)と大根の煮物ですが、これが郷土料理なのか? じつは郷土料理らしいんですね。私も最初は「えっ?」と思いましたよ。ぶり大根なんて、日本各地の家庭の台所でフツーに作られてんじゃないの。あるいは、全国のスーパーの惣菜コーナーに至って当たり前に並んでんじゃないの。そう思いましたもの。

でもぶり大根は、じつは富山県の郷土料理なんだそうです。農林水産省によるとそうなんですって。

へぇ、そうなんだと思って、ちょっと後悔しました。というのも富山県高岡市に暮らす女性と何年か前まで付き合いがあったのですが(彼女が今でも高岡にいるのかどうかは分かりませんが)、あのとき彼女に富山でのぶり大根の実状を聞いときゃ良かったなと思ったからです。ていうか、あいつ料理できたのかな? まぁいいか。今となっては後の祭りです。



JR西日本高岡駅 古城公園口
File: Takaoka Station Kojo-koen guchi.jpg
from the Japanese Wikipedia
(撮影:2014年6月1日)

ただ、富山の方にはたいへん失礼ながら、大阪生まれの私には、富山がぶりの名産地だというイメージが、そんなにないんですよね。

個人的に第一次産業における富山のイメージといえば、やはり米です。あとはスイカ。海の幸として思い浮かぶのはホタルイカですね。あとは第二次産業になりますが、「富山の薬売り」で薬科系のイメージも多少あります。

じつは富山にはぶりの定置網漁の伝統があるんだそうです。定置網漁とは(漁業法の規定によると)水深27メートル以上の水域に定置網と呼ばれるネットを仕掛けて魚をまとめてとらえる漁法を指します。この富山の伝統的定置網漁が評価され、2005年には富山の漁師が、タイ国に定置網漁法の技術指導を行なったというエピソードもあります。

江戸時代、富山湾で水揚げされたぶりは塩漬けにされ、信州松本まで運ばれたといいます。この富山から松本までの運搬路を、土地の人達は「ぶり街道」と呼んだのだとか。ぶりの旬は冬で、飛騨地方の人にとって「塩ぶり」は今でも冬の大事な風物詩、年末年始の名物のひとつなんだそうです。

この富山名物のぶりを、大根と一緒に醤油や味噌をベースにして煮付けたのが富山のぶり大根になるのだそう。なるほど、大根は(北海道や青森などの)寒冷地でも盛んに栽培されていますから、北陸富山でも、比較的スムースに手に入るでしょうね。



ぶり大根
File: Buri-daikon 002.jpg
from the Japanese Wikipedia
(撮影:2013年11月29日)

ちなみに、多くの郷土料理がそうであるように、ぶり大根のレシピは各家庭によって十人十色、さまざまですが、富山では大根を輪切りにして、それを米のとぎ汁で小1時間、下茹でするケースもあるといいます。はぁさすが米どころですね。無洗米派はどうするんだろ? まぁいいか。





 

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