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あいすまんじゅう
50年超のロングセラー和菓子アイス

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昭和8年(1933年)、福岡県久留米市にて永渕製菓所が創業しました。現在の丸永製菓の前身です。その名の通り、お菓子メーカーとしてスタートした同社ですが、昭和35年に冷菓事業に進出。折からのアイス・キャンディーのブームに目をつけたというのもありますが、時代は人口増のころであり、いきおい企業は大量生産を求められていたのです。しかし和菓子では工業化による大量生産は、少なくとも当時の技術水準では、なかなか難しい。そこで冷菓にチャレンジしてみようとなった、そんな背景もあるそうです。

闇雲に冷菓を売り出したとて、先行企業の後塵を拝するのは必至。冷菓事業に進出するにあたり、丸永製菓ならではのアイスとは何かを考える必要がありました。たどりついた結論は、菓子メーカーとしての経験を活かした「冷たい和菓子」。アイス好きにのみならず、和菓子を好む層にも求められるようなアイスこそ、同社が作る意味があると考えました。そして試行錯誤の末、昭和37年に世に出たのが、現在まで50年以上愛され続けるロングセラー・アイス、「あいすまんじゅう」だったのです。


甘みがあるバニラ・アイスと、とろけそうな食感の小豆餡との絶妙なハーモニー。これが「あいすまんじゅう」が今でも多くの人に求められる最大の理由、つまり最大のセールス・ポイントと言えるでしょう。実はこの小豆餡こそ同社が苦心した点だったのです。

アイスは冷菓と言われるくらいなので、冷やして固めてナンボです。しかしそれでは同社の売りである小豆餡までカチンカチンに固まってしまう。これはいただけません。そこで試行錯誤がありました。ひとつだけ明らかにされているのは、糖度を上げることで融点を下げたこと。これにより、凍らせてもなおとろけるような食感をキープできるようになったそうです。また、小豆餡の糖度を上げることがバニラ・アイスとのマッチングにも奏功したとのこと。


「あいすまんじゅう」と同社のもうひとつの看板商品である「しろくま」の好調により、販路は次第に拡大していきました。九州全域に、そして平成になってからは東京、名古屋、大阪、仙台にも事業所を設立するほど、全国区の企業へと同社は成長したのです。しかしその原点はやはり菓子メーカーとしての経験であり、それを最大限に活かした「あいすまんじゅう」であることに変わりはありません。



丸永製菓株式会社




 

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