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■ 9月30日から10月30日にかけて、郷土料理をフィーチャーします







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鯖寿司
日本海で獲れたサバを用いた郷土料理

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鯖寿司はどこの郷土料理か。それを説明するのは、ちょいと骨である。というのも、鯖寿司は単一の地域に限定的に伝わる郷土料理ではなく、岡山県や京都府、あるいは福井県など、複数の地域で郷土料理として親しまれているからである。ちなみに岡山の方では「金棒寿司」、「鯖包み」などと呼ばれているのだとか。

鯖寿司とはどういうものか。サバの寿司である。ぶっきらぼうな説明ですまない。より詳しく言えば、直方体状に酢飯を固めて、そこに塩サバを載せ、形を整えた寿司である。載せるサバをどうするか(たとえば焼くとか)はその地域によって異なる。



焼き鯖寿司
出典:Saba zushi.JPG
from the Japanese Wikipedia
(撮影:2008年3月3日)

当今、サバというと、「輸入品」と思う人も多いかもしれない。というのは、たとえば昨年(2018年)度でいうと、日本はサバをおよそ7万トン輸入したりしているからである。

もっとも、自国領で獲れないこともない。

上記の京都や福井などは(ご承知の通り)日本海に面しており、日本海で漁獲される主要な魚の中にサバは入っている。日本海区水産研究所の発表によると2018年の1~9月に日本海で獲れたサバの総量は、およそ44200トンにも及んだという。

岡山にしても、もともとは山陰地方で獲れたサバを(保存の効く)塩漬けにして、中国山地を越えて運んでいたのが、当地の鯖寿司の発祥と言われている。つまるところ、「郷土料理としての鯖寿司には、日本海で獲れたサバを用いるのが本道である」。そう申し上げてよかろう。

昭和時代に冷凍技術が発達するまでは、当然クール便などなかった。つまり、昔日においては、海から遠方に住む人々はなかなか海産物を食べる機会に恵まれなかったのである。そこで鯖寿司は重宝された。なにしろ塩サバは塩干物であるからして、保存が効く。それなら内陸部に住む人々でも、サバを美味しく食べられる。彼らにとって、ありがたい「海の幸」であったろうことは想像に難くない。





 

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