というわけで、本日のお題は、大阪の郷土料理のひとつ「うどんすき」です。

美々卯のうどんすき
File: Udonsuki by yajico in Tokyo.jpg
from the Japanese Wikipedia
(撮影:2005年4月6日)
まず、うどんすきとは具体的にどういう料理か。うどんつゆで鍋をいっぱいにして、そこに鶏肉、白菜、しいたけ、人参など、お好みの食材を投入します。その鍋にうどんを入れ、一緒にぐつぐつと煮込みます。薬味は、お好みで青葱やもみじおろしなどを入れます(このへんは普通のうどん料理とそんなに変わらないかもしれません)。で、出来上がりです。
この説明を読んで、「なんだ、うどんの入ったすき焼きかと思ったら違うんだな」と思われた方もいるかもしれません。はい、違います。とはいえ、料理ですから、そこまで細かく定義する必要もないかなと(個人的には)思います。「うどんすき」と言われて供された料理が「うどんの入ったすき焼き」でも、食べて美味しかったら結果オーライじゃん、みたいな。ただ、あくまでも本場のうどんすきの作り方は、上記のようなものですよ、ということです。
で、なんで大阪が本場かといいますと、もともとは大阪の蕎麦屋だった「美々卯」が、この「うどんすき」を1920年代に生み出したと言われているからです。商標登録もされています。でも、鍋料理の一種として「うどんすき」の名称が広く一般化しているので、他店でも「うどんすき」の名を冠した料理は出せるそうです。「魔法瓶」みたいなもんですかね。
個人的な話をしますと、美々卯って、大阪空港(伊丹空港)内のお店に寄ったことがあるんですけど、蕎麦しか食べたことないんですよね。空港がなかなか混雑していて、いきおい飲食店にも行列が出来ていたりするので、じっくり煮込んだうどんすきを、という気分になれなかった。天そばをつるっと食べて、さっさと引き上げなきゃな、という感じで、ゆっくりは出来なかった。だから美々卯でうどんすきを食べたことがないんですよね。蕎麦は出汁が利いていて美味しかったですけど。
そんなわけで、本場の「美々卯のうどんすき」は、誰か試してみてください。いつか自分でも食べてみなきゃな、とは思うんですけど、近くに美々卯がないものですから、なかなかどうも。