「めざましカーテン mornin’」
まぁ、役には立ちませんわな。
目覚ましって、傘の形状と同じくらい、昔から進歩がないように思います。置時計かケイタイのアラームか、なんであれ、やたらうるさい音で起こされます。そりゃあ確かに遅刻したら困るのは自分ではありますが、もうちょっと優しく起こしてくれてもいいんじゃないのか。
そんな期待をするものぐさなユーザーに応えるためか、珍品としか言いようがない目覚ましも多々あります。株式会社ロビットがプロデュースする「めざましカーテン mornin’」も、そのひとつ。世界初(?)、スマホ連動型のカーテン開閉マシンです。2016年7月に市場に投下され、さまざまな媒体でニュースになりました。
「めざましカーテン mornin’」
本体サイズ:約56mm × 97mm × 41mm
質量: 約67g(電池を除く)
電源: 単3アルカリ乾電池 3本
通信規格: Bluetooth® low energy
なんでカーテンを開閉することが目覚ましになるのか。人間の身体は太陽光を浴びると、睡眠状態から覚醒状態へと自動的に移行するそうです。つまりは、カーテンを開けて日光を浴びせることで、ユーザーを起こそうという、音を使わない目覚ましなのです。確かに、これならアラーム音に煩わしい思いを抱くことはないでしょう。
でもね、少なくとも私個人には、使えないシロモノでしかありません。だってスマホもタブレットも持っていませんから。仮に持っていたとしても、スマホが再起動ループに入るなど、エラー状態になったら、やっぱり役に立たないと思います。
もうひとつ言えば、日の出前に起きたい時などには全く役に立たないでしょう。たとえば、北海道へ出張に行く場合に、朝8時台の便に乗らないといけないとします。逆算すると、午前5時半には起きないといけない。しかし冬場のその時間は、太陽なんかこれっぽっちも出ていません。ここに「めざましカーテン mornin’」の前提は、脆くも崩れ去ったと見ていいでしょう。
その他、工場の不規則な勤務体制などにより、夕方に起きなきゃいけない人、深夜に起きなきゃいけない人など、さまざまなケースがあるはずです。これらのケースにも、このアイテムは使えません。もっと言えば窓のない部屋(仮眠室やカプセル・ホテル等)では、一体どうしろと言うのでしょうか。そもそも目覚ましは、こういった特殊なケースにおいてこそ、必要とされるはずです。そこで使えないのでは、役立たずとしか言いようはありません。
ちなみにこのアイテム、「家具か? 家電じゃねえのか?」と思われるかもしれませんが、広い意味での「家具」ということで、ひとつよしなに・・・。
・めざましカーテン mornin' [モーニン]
・株式会社ロビット
匠工芸の家具
かつてのブランド力はあるか?