■さて、記事でも紹介した、目と舌の肥えた各国のVIPもその味に感動する『梵 超吟』であるが、これはいつ頃から作られたものか。
「『梵 超吟』を作り出したのは・・・今からもう20年以上前になりますかね。超吟というくらいですから、まずは吟醸酒、もともと造っていた吟醸酒を超えるものを、というところから始まっています」
■『梵 超吟』には最高級といえる材料と工程が用いられているが、中でも精米歩合20%という数字が目をひく。精米歩合は、元々の米をどれだけ削ったかの割合で、日本人が普通食べるご飯は精米歩合90%程度(つまり米の10%を削っている)。銘酒とされる日本酒でも、大抵は60~40%なのに、である。その歴史について訊ねてみた。
「精米歩合にしても、最初は35%からでした。それが30%になり、25%になり、ついこないだまでは21%でした。そして(2012年)2月からの分は20%と、どんどん磨きを掛けています。ですが、それは精米歩合にこだわるというよりも、その時代その時代に求められる最高の日本酒にするべく、というところです」
■加えて、マイナス8℃で『梵 超吟』は5年間貯蔵・熟成される。これは何故なのか。
「長期常温貯蔵よりも氷温の方が、香りがなめらかになりますから。老香(ひねか)が出ない。それを経験で知っていますから。だから熟成の具合に関しては、日本のトップクラスのものと思います」