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■ 3月31日から4月29日にかけて、時計をフィーチャーいたします。







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日本のメガネ
めがねミュージアム めがねショップ店長

笈田一人

< 2015年09月21日 >


市の6人に1人は、あるいは県の10人に1人はメガネ産業に携わっていると言う、メガネの街、福井県鯖江市。ここで作られるメガネフレームのシェアは国内で9割以上、世界中でも約2割というから、日本のメガネを語るにおいて欠かせない街だ。

そんな「メガネの街」のシンボルとも言えるのが、JR鯖江駅から歩いて15分ほどで見えてくる「めがねミュージアム」だ。メガネについて学習したり、メガネ作りを体験(予約制)できたりする施設だが、その性格上、「メガネの街」の集約とも形容できよう。ということは、日本のメガネ、ひいては世界のメガネを知るに際して、訪れるべき聖地であるということでもある。日本のメガネ作りについて、同施設のめがねショップ店長、笈田一人氏に話を伺った。


ちなみに鯖江駅。駅の改札が機械ではなく
駅員の男性1人だったのが「駅」感を演出していて、嬉しくなった。


■ 本日は宜しくお願いいたします。

笈田一人(以下、O): お願いします。


■ 笈田さんはこの、「めがねミュージアム」内のめがねショップの店長でいらっしゃるわけですが、いつ頃から・・・?

O: ミュージアム自体は2010年のオープンで、私が店長になったのが、翌年の2011年ですね。それまでは(メガネの)メーカー、製造に携わっていまして、ずっと小売販売業をやっていました。そこで店長のお話を頂いて、ここに来ることになりました。



めがねミュージアム外観
中にはショップやカフェもある

■ こちらでは日本製のメガネを重点的に取り扱われていると伺いました。

O: 国内で作られた、「メイド・イン・ジャパン」の刻印がある物のみを揃えています。あとはメガネのメーカーさんがいくつか集まって組合になっているんですが、そこに加盟されている会社さんのメガネのショールームという形になります。鯖江市ばかりではなく、一部、福井市で作られているメガネもありますので、大きく言うと「福井県で作られたメガネ」が大多数を占めますね。


■ ちなみに、日本製のメガネの9割以上が福井県で作られていると。では逆に福井以外というのは・・・?

O: 福井でメガネ作りをやろうって時に教えて頂いた、東京と大阪になりますね。べっ甲(のメガネ)は相変わらず主に東京の方で作られていますし、大阪の方でも老眼鏡などメインで作られています。岐阜にもプラスチック・フレームのメガネを作られている会社が1社ありますが、主に首都圏ですね。

O: 福井県内に関して言えば、例えば金型はA社で作って、ノーズ・パッドはB社の職人が作って、という具合に、メガネ作りが始まった時以来、分業制が盛んですね。だから大きなメーカーさんであっても、自社で一から十まで製造する、というのは少ないです。