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■ 3月31日から4月29日にかけて、時計をフィーチャーいたします。







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■ なぜなら長野でほとんど用は足りるし、満足しているから、と。で、諏訪で改めて、「木龍」を手掛けられることにしたのは・・・?

Y: だって、日本って木の文化がすごいんですよ。世界トップ3の森林大国ですからね。じゃ、せっかくならそれを使おうか、っていう。だから「木の自転車」っていうのは、日本ならでは特産品ともいえるし。で、長野の諏訪って、自転車で走って楽しい、おもしろい道があるんですよ。だから、オーダーしてくれた人には、納車の時には「(長野のほうに)ぜひ来てください」と言います。ここで試乗してみてください、と。


■ そういう道が身近にあることが、自転車をよりよく知ることにもつながるんでしょうね。その、「木龍」におけるこだわりとかってありますか?

Y: いや、特にない、というか。あの・・・こだわるのはね、アホですよ。


■ ・・・いろいろ語弊があるような気が・・・


Y: いや、こだわるのはね、お客さんがこだわるべきなんですよ。だって、お客さんが使うモンなんですから。そりゃ、俺が使うモンなら、俺がこだわりますよ? でも出来上がったモンに俺が乗るわけやないんですから。もちろん、品質はちゃんとしているわけですけど。そこにさっき言ったように、良い意味の好い加減というか、一定の鋳型に収まらないようなところを、と。だから、オーダー(メイド)をやっているわけで。基本、卸しもしないですしね。


■ つまり、こだわっているのは、「そのお客さんに適した自転車を作る」ということである、と?

Y: だから注文もらったら、ぜったいその人に会うようにしてるんです。遠く離れてて「長野まで行けへんわ」言われたら、いやいや、こっちから会いに伺わせていただきます、と。それで相談の結果、「今回は遠慮させて頂きます」と(お客さんが)言われたって、全然構わないんです。ちょっと観光に来たと思うようにしてますから、と。人を見て知る、そこから自転車を作る、というのが、こだわりですかね。


■ つまり、「木龍」は芸術品だとかでは・・・

Y: まったくないです。だから、木の自転車いうてもね、お客さんが、「いやいや、金属でやってくれ」言うたら、よろこんで金属で作らしていただきます。使うのはお客さんですからね。


インタビューと文: 三坂陽平



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