日本語 | English

■ 12月31日から1月30日にかけて、神社をフィーチャーします







Atom_feed

編集余談

大阪北部にて、とあるスーパーに買い物に行く。わざわざ断るまでもないが、生活には衣食住が欠かせないからである。と、スーパーの外壁に大阪府が配布したと思われるポスターを見つけた。何の気なしにのぞき込む。貼り紙の内容は要約すれば以下の通りであった。

「ビニール袋をポイ捨てすると、プラスチックごみとなって、海を汚します。迷惑です。だからビニール袋をやめてエコバッグを持ちましょう」。

やれやれ、以前から環境省はアホだと思っていたが(それについては昨年末、すでに触れた)、大阪府もそれに負けず劣らずのアホなのか。いや、わかってはいたんだけど、ここまで「大阪府はアホ丸出しでやっております」と前面に出してアピールされると、やはり大阪府民の一人としてはガクッときてしまう。きてしまいますよねぇ。

ばかばかしいが、何がおかしいのか言及しておこう。お気づきの方もおられると思うが、上述の大阪府の言説は論理的に破綻している。仮にも公的機関に、ここまであからさまに論理的破綻をきたした宣伝をされると、頭が痛くなってくるというくらいに。

確かにビニール袋をポイ捨てするとプラスチックごみにはなる。それは間違いない。だがエコバッグだって、ポイ捨てすればごみになって、環境破壊の一因になる。よもやエコバッグは放ったらかしにしておけば水や土に溶けるのか。そんなことはあるまい。

私はエコバッグなどというアホらしいアイテムは持ち合わせていないが(別にエコバッグを使いたい人は使えばいいと思う。私はアホらしいと思うだけで)水溶性のエコバッグなどというものは寡聞にして聞いたことがない。だいたいそんなバッグがあったとしても、濡れたら溶けてしまうわけだから、雨や雪の日には使い物にならないんじゃなかろうか。

ビニール袋だからプラスチックごみになるのではない。ポイ捨てをするから、プラスチックごみになるのである。ビニール袋でなくても、たとえば発泡スチロールやペットボトルでも、ポイ捨てされた暁には立派なプラスチックごみになる。こんな当たり前の論理は、今時そこらの小学生でもわかるだろう。つまり大阪府には小学生程度の知性もないということである。そりゃ頭も痛くなりますわ。

だからして、あのポスターは「プラスチックごみの削減」を企図してのものではない。それなら前面に来るメッセージは「ポイ捨ては絶対やめましょう」になるはずだからである。ということは、レジ袋を悪者に仕立てることを目的としたプロパガンダと見るのが、まぁ自然であろう。

大阪北部でレジ袋を有料化している、つまりレジ袋削減に積極的な姿勢を見せているスーパーは、イオン系列と阪急(エイチ・ツー・オー リテイリング)系列のスーパーである。たぶんこれらの企業は環境保全企業としてのイメージを強めたいのであろう。私たち、環境に優しいんですよ、なんつって。

イメージUPを図るためには民衆を騙すこともいとわない大企業と、恐らくはそれに抱き込まれた(小学生程度の知性もない)地方政治屋や役人の皆さんによるキャンペーンが、つまりは先述のポスターなのであろう。もちろんレジ袋を有料化するのはイオンや阪急の勝手であるし、エコバッグを使うのは個人の自由である。それは否定しない。だがそれを錦の御旗あるいは「正義」のようにふりかざすのはファッショでしかなかろうに。

大阪府はやるべきこともやらずに、IR誘致だとか都構想だとか無意味な(府民の生活や暮らしに資することのない)政策ばかりに資源や資本をつぎ込んでいるように見える。これもその一例と目するべきか。

最後に、私がなぜエコバッグをアホらしいと思うのかを一応述べておく。レジ袋は廃油を活用して作られている。つまり廃材利用の一環なのである。リサイクルという観点から見れば、廃油を活用して作られるレジ袋と、新しく石油を使って大量生産される(エコバッグという単語をググると大量の広告が出る。よほどボロい商売なのだろう)エコバッグでは、明らかにエコバッグの方が資源の無駄使いであろう。個人的にはそう愚考するからである。


(三坂陽平)