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■ 11月30日から12月30日にかけて、「祭り」をフィーチャーします。







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編集余談

2021年11月後半、新型コロナウイルス感染症のパンデミックがどうにか落ち着いてきた日本に、とあるニュースが舞い込んだ。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が南アフリカで発見されたというのである。日本政府はいつものように「水際対策を強化する」を言い立てたが、同月末には、日本でも、ナミビアから帰国した人の中に、この「オミクロン株」に感染した人がいると大々的に報じられた。

この「オミクロン株」の発生を受け、岸田総理は渡航制限(11月30日から1か月、全外国人の新規入国の停止)を設ける旨を発表したが、そういう体制が確立する前に、変異株は日本へ上陸した。そういうことであろう。

ちなみに、アメリカ政府は「アメリカ国内でも遅かれ早かれ、オミクロン株に感染する人は出るだろう」と発表した。ウイルスの入国は、防ごうとして防げるものではない。そういう見解なのであろう。私もそう思う。実際に今の日本では「防ごうとして防げるものではない」が現実になっているわけだし。

この「オミクロン株」にはまだ謎が多いが、感染力が強い可能性があると指摘されている。とすれば、日本でも遅かれ早かれ「オミクロン株」の感染拡大は起こると考えていいはずである。

で、私が思うのは「そのオミクロンさんは、いったいどれほどの危険性があるっての?」である。

WHOの報告によると、この「オミクロン株」には免疫抵抗性があるかも知れないとのこと。つまり、ワクチンを打って体内に抗体を持っている人にも有害かも知れないということである。米モデルナ社のCEOは、フィナンシャル・タイムズ紙にて、ワクチン効果が低下するかもとの見通しを語った。

“(前略)オミクロン株には、ウイルス表面の突起部分に30か所以上の変異があった。この突起は「鍵」のようなもので、人間の細胞の側にある「鍵穴」に結合して細胞内に入り込む。変異で鍵の性質が変わると、細胞内に侵入しやすくなったり、ワクチンで作られる「中和抗体」の働きを弱めたりすることがある”
(読売新聞、2021年12月1日)

私は理化学系のシロウトなので「そこまで変異しちゃったら、それはもう別のウイルスなんじゃないの?」と思うが、どうやらそういうコンセンサスはないようである。

まぁそれはいい。いいのだが、個人的には、ワクチンがどれくらい効くかよりも、「それが感染したらどれくらい危険なのか」が知りたいと思う。

あえて極論を言えば、オミクロン株に感染してもほとんどの人が無症状あるいは軽症で済むのであれば、ワクチンの効果が高かろうが低かろうが大した問題ではなかろう。そういう考えだって、ありと言えばありではないか。

そして実際、南アフリカからの報告に徴する限りでは、このオミクロン株は、ほとんど重症化しないマイルドなタイプであるという(未知のウイルス株ゆえ確かな実状はまだ分からないが)。

だいたいウイルスが進化(変異)するにおいて、毒性が強くなるということはほぼないはずである。ウイルスだって宿主がいなくなったら困るわけだから、できるだけ宿主の数が減らないよう、弱毒化し、宿主とできるだけ共存できる方向で、変異していく。それが通説である。毒性が強くなるとしたら、それは生物兵器のたぐいではないかと。

だから私は、オミクロン株も、実のところそれほどの脅威ではないのでは、と思って動向を見ている。もちろん理化学系のシロウトの独断なので、無批判に信用はしないで頂きたい。

さて、オミクロン株が世界的に話題になった11月後半に、ドイツの心臓血管センターが、とあるレポートを発表した。新型コロナウイルスのワクチン接種後━━具体的に言えば2021年2月以降━━、心筋心膜炎の患者数が顕著に増えたというのである。日本でも、ワクチン接種後に心臓に痛みを感じた人は多かろう。ワクチンの安全性(危険性)も、まだ確実なところは分からない。

新しいウイルス変異株については、分からないことがまだまだ多いのだろう。それは当然である。でも、どこかで一段落したら「オミクロン株にかかるのとワクチンを接種するのでは、どちらが人体に有害か」をしっかり検証して発表してくれないかなと思っている。研究者の皆さんには、それぞれお身体ご自愛の上、頑張って頂きたく存じます。


(三坂陽平)