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魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語
現代の<魔法使い>の物語は、この映画からはじまる

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昭和41年に放映を開始した『魔法使いサリー』を筆頭に、アニメのジャンルとして、あるいはキャラクターとして、<魔法使い>というものは十分に一般化されていると言っていいだろう。だが、そこには何処か(恐らくは高度経済成長に裏づけされた)夢想的な感触を伴うものが多い。現代風にいうと、そのアニメ自体を不思議ちゃん化させてしまっている、というか。


そんなオールドファッションドな<魔法使い>とは決別し、現代的な<魔法使い>の物語を構築・描写した上でポピュラリティをも獲得したアニメ映画といえば、そう、TBS系の深夜アニメに端を発した劇場版『魔法少女まどか☆マギカ』だ。

平成23年の1~4月、深夜アニメとして放映を開始するやいなや、確固たる人気を確立。同アニメのブルーレイ第1巻は、テレビアニメとしての週間販売本数の国内最高記録をたたき出したほどだ。当然のごとく翌年には劇場版前編・後編が公開された。

基本的には萌え絵のアニメなのだが、何が現代的かといえば、その絵と異なり滅茶苦茶シリアスなのだ。観てみればわかるのだが、「そんなんダメでしょ」と言いたくなるほど、「アニメ≒子供向け」のセオリーから逸脱しまくっている。少女たちは願望の実現と引き換えに魔女と戦うという使命を課せられるわけだが、このあたり、劇場版前編・後編はテレビ・シリーズの「おさらい」にもなっているので、初見の方はこちらから是非観ていただきたい。

さて、それらを踏まえて今年10月26日より公開された『魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』は、完全新作。前・後編に基づいたその物語は、「完全なる劇場版」として、またひと味違った『魔法少女まどか☆マギカ』を我々に提示している。

とはいえ、ジェット・コースター並の展開や、ドリーミーでありつつも不気味な世界観は、さらに磨きを増している。新房昭之総監督(『丸出だめ夫』の演出なども手掛けた人である)曰く「物語を読解しようとする視聴者に育てられた」そのキャラクター、その物語は、クラッシック・テイストを踏襲しつつも全く新しい、まぎれもなく現代の<魔法使い>なのである。

その相乗効果が興行的にも正しく作用したのだろう、公開3週間目にして早くも観客動員数は100万人を達成。これは深夜アニメの劇場版としては史上最速となる早さであり、興行収入も16億円を突破。米アカデミー賞長編アニメーション部門に出品されることも決定した。




作品情報

・総監督: 新房昭之
・脚本: 虚淵玄
・原作: Magica Quartet
・配給: ワーナー・ブラザース映画
・公開: 2013年10月26日
・上映時間: 116分
・ホームページ: 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語







 

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