アニメ飯(めし)というジャンルの飲食物があります。アニメの中に出て来る料理を現実に再現したもので、そのアニメのファンに望まれるのは勿論の事、グルメ人などにアニメをアピールする相乗効果も見込まれ、最近ではアニメ飯を売りにするサイトや飲食店も増えています。
実際、アニメーションの絵とはいえ美味しそうな料理が洋の東西を問わずたくさんありますが、中でも歴史を持ち有名なのが、『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)に登場するミートボールスパゲッティーでしょう。
全く『ルパン三世』と関係のない漫画に「カリオストロからこっちミートボールスパゲッティーの味にはうるさいんだよぼくは」なるセリフが登場するほど(※)、その知名度と人気は確かなもの。
諸説ありますが、映画の舞台は1960年代、イタリア中東部のサン・レーオという町。そう云われて観直しますと、確かに登場する自動車はみな古いものばかり。件のミートボールは、イタリアの伝統的な肉団子「ポルペッティーネ」ではないかと思われるわけです。
☆ポルペッティーネの作り方(2人分)☆
1. 玉ねぎ1/2個とマッシュルーム適量をそれぞれみじん切りにし、豚のバラ肉を細かく切ったものとひき肉と三つ巴に手でこね回します。
2. よくこね回したら、適度な大きさに丸めます。個数はご自由に。
3. フライパンにオリーブオイルを多めにひいて肉団子を炒めます。
4. 中まで火が通っていれば、出来上がりです。
言うまでもなく、スパゲッティー・ソースも作らなければいけないわけですが、そこは各人のご自由にして頂きたく存じます。ぶっちゃけ、市販のレトルト・ソースに肉団子を作って足せば、一応の形にはなります。
作中ではワインをラッパ飲みするような場末の飲食店で、ルパン三世と次元が山盛りにされたこのミートボールスパゲッティーを奪い合いながら(?)食すわけですが、それも道理と言えるほどの美味をきっと感じることでしょう。それは、『ルパン三世 カリオストロの城』のクオリティが土台となっているからこそのテイストでもあるのです。