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『STARLIGHT』
吉井和哉の成熟と回帰を伝える1枚

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2004年までTHE YELLOW MONKEYのヴォーカル、ソングライターを務めていた吉井和哉の7枚目のアルバム。オリジナル・アルバムとしては、前作の『The Apples』(2011年4月発売)以来、つまり4年ぶりとなる。初回限定盤には、2014年12月28日に日本武道館(東京)で行われたライヴ映像を12曲分収録したDVDが付属する。吉井のこれまでのアルバムと同様、アナログ盤も同時発売。


STARLIGHT
2015年3月18日発売

TRIAD / 日本コロムビア

01. Hattrick'n
02. (Everybody is) Like a Starlight
03. You Can Believe
04. 紅くて咲こうとした恋の
05. TOKYO NORTH SIDE
06. 迷信トゥゲザー
07. Route69
08. Step Up Rock
09. STRONGER
10. クリア


青い下線は執筆者推薦曲を表しています。


All Songs Written by Yoshii Kazuya
Except #05 Lyrics by Yamada Takayuki
Produced by Yoshii Kazuya


初回限定盤DVD収録内容:
1 WEEKENDER 2 VS 3 シュレッダー 4 MUSIC
5 点描のしくみ 6 ビルマニア 7 襟裳岬
8 アバンギャルドで行こうよ 9 SUCK OF LIFE
10 FINAL COUNTDOWN 11 クリア
12 ボンボヤージ

オリコン・チャートでは週間最高2位を獲得(売上枚数は初週で約24,180枚)。ただし、チャート登場回数は13回と、『The Apples』の10回を上回り、前回と比べて、ややロング・ヒットしたという形を見せた。

前年、つまり2014年に、THE YELLOW MONKEYとしてデビューして以降、1996年まで在籍したレコード会社である日本コロムビア/TRIADレーベルへ移籍(というかカムバック)したことが関係しているのか、本当の意味での原点回帰を感じる1枚。

冒頭の「Hattrick'n」からして、何かの時代劇の劇伴かのようなメロディを携え、テンポの速いロック・ミュージックが流れてくる。仮タイトルは「ハットリ君」だったというから、恐らくはチャンバラ劇のノリと捉えていいのだろう。吉井の原点と言えば、グラム・ロックと昭和歌謡曲の融合にあるわけだから、1曲目からそのものズバリだ。

10曲というアルバムとしてバランスが非常に良い構成といい、楽曲から伝わるメッセージといい、全体的にはリラックス、成熟が感じられる。昔のダークでマニアックな、キレた吉井和哉を求める人には不向きかも知れないが、そんな闇を越えた先で鳴るべき10曲が、ここには収められているのだ。

個人的な話になるが、「Route69」を聴いて、大学時代にいっしょに過ごしていた女性を、彼女との暮らしをふいに思い出して、大声で叫びたくなってしまった。大人の心に掛けられた暗号を解く「何か」を持った楽曲だと思う。


吉井和哉 公式サイト







 

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