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VAMPS
吸血鬼のアルバムが、世界を席巻する?

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「再婚なのに、派手な結婚式をやってる感じ?」これは、ヴァンプスのデビュー・アルバム『ヴァンプス』リリースのおりのインタヴューで、ボーカルのハイドが、冗談っぽく言っていたセリフである。

ヴァンプスは、ハイドとカズの2人で成り立つロック・ユニットであるが、この2人、すでにバンドを組んでデビューした経験を、それぞれ持っていた。ハイドは、ラルク・アン・シエルとして。カズは、オブリヴィオン・ダストとして。

そんな2人がタッグを組み、「最高のデビュー・アルバムをつくろう」という旗のもと、作り上げたのが、『ヴァンプス』である。冒頭のセリフは、そんな自分たち自身を茶化してのものだろう。

再生ボタンを押して、聴こえてくるのは、アーシーで、荒々しく、それでいてどこかセンチメンタルな楽曲たち。そもそもヴァンプスというユニットは、吸血鬼たちによる音楽活動をコンセプトとしているが、このアルバムはその世界観にとても忠実。①ではじまり、⑬で終わる構成など、そのことを雄弁に語っているのではないか。

VAMPS
2009年6月10日発売

Label: VAMPROSE

01. BITE
02. LOVE ADDICT
03. COSMOS
04. SECRET IN MY HEART
05. EVANESCENT
06. VAMPIRE DEPRESSION
07. REDRUM
08. DEEP RED
09. I GOTTA KICK START NOW
10. TIME GOES BY
11. SWEET DREAMS
12. HUNTING
13. SEX BLOOD ROCK N' ROLL

All Lyrics Written by HYDE
Composed by HYDE on 1, 2, 5, 9, 13
Composed by K.A.Z on 3, 4, 6, 7, 8, 11, 12
Composed by HYDE & K.A.Z on 10
Produced by Vamps
彼らのデビュー・シングルである②に見られるような、ラウド・ロックを基調としながらも、カズいわく「スパイ映画」という⑧、ハイドが「バラード事件」と語る⑪など、その音楽性の幅は、必ずしもせまくない。叙情的なメロディとロック・サウンドが組み合わさった⑤などは、このバンドの真髄を思わせる。

国内においては、認知度の観点から、ヴァンプスの音楽は、どうしてもその分母にラルク・アン・シエルを置いて聴かれることが多いだろう。そして、彼ら自身、それを重々承知しつつ、楽しく、ラウドに、しかし妥協なく、音楽に取り組んでいる様子が、どの楽曲からも伝わってくる。

このアルバムを皮切りに、ヴァンプスは、国をまたいでの活発なライヴ活動を展開。アルバムはライヴを前提に作った、と、語られた通り、『ヴァンプス』の楽曲は、国内だけでなく、アメリカ、スペイン、チリ、台湾など、世界中でおこなわれたライヴで支持を集めた。




※参考文献:『ワッツイン6月号』株式会社ソニー・マガジンズ・2009年



VAMPS OFFICIAL WEBSITE







 

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