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■ 3月31日から4月29日にかけて、時計をフィーチャーいたします。







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日本製のヴァイオリン
その現状を考察する

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いきなり私事で恐縮だが、小学生の頃ヴァイオリンを習っていたことがある。「きらきら星」からはじめて「メヌエット」まで辿り着いた。ヴァイオリンを習った経験をお持ちの方にはご了知のとおり、たいして上達しなかったのだ。その時使っていた楽器は先生に奨められるがまま購入した児童用の物だった。

何が言いたいか。初心者はヴァイオリンを選ぶことが実質的にできないということである。だって初心者なんだから。「私、日本製のヴァイオリンが良いな」「おれはイタリアのクレモア製かな、やっぱり」などと注文を付ける初心者は先ずいないだろうし、仮にそんな注文を出したところで、まともな先生に師事していれば言下に却下されるはずだ。

さすれば、ヴァイオリンを選ぼうとするなどはどういった人なのか。上級者かコレクターか。いずれにせよ、ヴァイオリンへの造詣が一般以上には深いはずだ。そんな人たちがわざわざ日本製のヴァイオリンを求めるだろうか?






「ヴァイオリン」というくらいだから、楽器としてのルーツは日本ではなく、海外にある。イタリアのクレモアや、ドイツのザクセンなど、ヴァイオリンの名工が集う地として有名だ。日本に点在するヴァイオリン職人の大半がこれらの地で修行を積んだことをキャリア・アピールに使う。

日本でヴァイオリンを作る意義はそんなにない。上述の通り、ヴァイオリン職人は日本国内あちらこちらにいるし、日本製ヴァイオリンのメーカーとしては「鈴木バイオリン」(一部中国製だけど)などもある。しかしヤマハだって、20万円以上するヴァイオリンが中国製だったりするわけで、大量生産を前提にすると、中国にかなうはずがないのだ。

玄人はドイツやイタリアで作られた物を求めるだろうし、執着を持たない人は中国製に行き着く。中国製でも優れた品質の物はあるからだ。かたや日本製であるメリットや特性などは何処にもない。日本のヴァイオリンには、俗に言う「キャラ付け」がされていないのだ。



鈴木バイオリン製造株式会社




 

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