古今東西を問わず、万年筆やボールペンなどで書いたばかりの文章というのは色々悩みの種であるものだ。まず、文章として正しいかも判別しないといけないし、誤字脱字などもあり得る。そういう意味とは別に、乾ききっていないインクが手や文具でこすられ、紙面を台なしにするということもしばしば。
校正などはまた異種の問題として、乾いていないインクを何とかする文房具はないものか? 実はある。コレクト社の誇るブロッター。吸取器とも呼ばれるこの黒板消しのような文具には、下面に吸い取り紙が付いており、紙面上で適当に転がすと余分なインクを吸い取ってくれるという代物だ。
プラスチック・タイプと木製タイプがあり、どちらも同様に吸い取り紙をセットして転がす。タイプにより使い方や感触が多少違うため、お好みのタイプを選んでほしい。プラスチックはソリッドな、まさに今時のものという感じ。木製はやわらかな、赤子を寝かせる揺りかごを思わせる心地だ。
手紙よりもEメールやパソコンによる文書がメインとなった平成の現代には、そんなに馴染みのない文房具かも知れない。だが実はブロッターはひと昔前はポピュラーな、いわゆる定番文具だったのだ。学校の職員室やオフィスの上司のデスクなどで見かけたことがあるという人も多くいるだろう。
だがインクを使う機会は少なくなったとはいえ、当然まったくなくなったというわけではない。ステーショナリーとしては勿論、机上のアクセサリとしても申し分ない一品。ぜひ、デスクにひとつ、いかがだろうか。
価格はプラスチック・タイプ(ABS樹脂製)が1,008円。木製(ゴムの木・桜材)はオレンジタイプが1,470円、黒タイプが1,785円と手ごろなものになっている(すべて税込価格)。