正直、この消しゴムの消し心地は、シリーズのどの商品を選択するかにもよりますが、消字力、割れにくさ共にフツウです。5段階評価なら、3でしょう。しかし、なればこそ日本独自の技術力と流通性を、この消しゴムに見ることができると考えます。
そのココロは? 皆さん、海外の消しゴムって使ったことがあるでしょうか? 使ったことがある方はご承知でしょうが、意外と当たり外れが大きいんです。中には「これ、消しゴムか? ヤスリじゃねえの?」という代物も珍しくありません。ところが、日本では、このフツウの性能を誇る「MONO消しゴム」が、どの文具店に行ってもあるという、いわばザ・スタンダードなわけです。これって凄いことなんじゃないでしょうか。
特別「なんて消しやすい」というのでも「なんてユーザーに優しい」というわけでもありません。しかし、名実ともに、間違いなく日本の消しゴムの平均点、アヴェレージは「MONO消しゴム」です。そして発売開始の1969年以来、それを体現し続けているという、それこそがこの消しゴムの真価ではないでしょうか。
4年前、人事・採用担当者の不適切な態度と発言が(マイナスな意味で)何かと話題になったトンボ鉛筆ですが、私のスタンスは、
大王製紙の『エリエール』の時もそうでしたが、「企業の一部がダメだからって、そこの商品がダメというわけではない」というものです。