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大石天狗堂の『御所車』
二〇〇年の技を受け継ぐ、日本の百人一首かるた

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百人一首というと、日本古来の和歌集であるものの、近年ではかるたの一種として見られることの方が圧倒的に多いでしょう。取り札と読み札の二百枚セットになったものを、正月に取り出して遊ぶ光景が各地で見られるように、日本の正月の風物詩となっています。


裏貼り仕上げのかるた(右)
印刷された普通のかるたと比べて
少し山反りになっていますね

(画像をクリックすると拡大表示)




さて、そんな百人一首かるたを一世紀以上に渡り作り続けているのが、京都の大石天狗堂です。創業は西暦一八〇〇年。元々は米問屋を営みつつ、当時は非合法とされていた花札を作っていたそうです。この天狗堂という一風変わった名称は、花札は当時公には販売できなかったため、花札を求める客は合図として鼻をこすっていた、それが天狗になぞらえられた・・・とのこと。ひと昔前は、かるた作りを営む〇〇天狗堂という商号が、結構多かったそうです。

さて、彼らが創業以来受け継いできた技を活かした百人一首かるたをご紹介しましょう。これらは、まずかるたの表面を印刷し、厚紙をそれに合わせ、薄い裏紙を貼って包み込むように形を整えます。この製法が「裏貼り仕上げ」と呼ばれるのですが。ちょっと山反りになって畳と相性が良い形になります。日本人が昔から親しんで来た形のかるたです(上図参照)。


『御所車』
価格:税込五,二五〇円



見た目もキレイで、近年の印刷技術による大量生産のかるたには出せない、手作りの味が活きています。その手作りかるたのスタンダードが、この『御所車』です。裏貼り仕上げのかるたは何種類ものラインナップがあり、高価なものは十二万円ほどしますが、『御所車』はスタンダードというだけあって、(税抜)五千円という、手が届きやすいものになっています。

イヴェントなどで使われる競技用公認かるたは、この裏貼り仕上げのかるたを用いるそうです。ご自宅にひとつ、遥か昔の技を受け継ぐ本格的なかるたを置いておくのも良いかもしれませんね。



株式会社 大石天狗堂
 住所:京都府京都市伏見区両替町2丁目350-1
 TEL:075-603-8688
 公式サイト:大石天狗堂








 

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