もう幾星霜も前の話ですが、高校の修学旅行がいわゆるスキー合宿的な内容で、雪山へ行きました。ちょうど私はその何か月か前の土曜日の午後(当時の学校は土曜日も午前中だけ授業があったのです)、ある女の子に告白をしたのですが、見事にフラれました。その女の子が同じクラスだったのでつらかった思い出があります。
その合宿の休憩中だったと思うのですが、雪山に数台のスノーモービルが停まっていて、仲間とじろじろと見渡した覚えがあります。どうせ雪の上を移動するんなら、スキーじゃなくてこういうので移動したいよなぁとか、ぶつぶつ言っていましたっけ。というわけで今回はヤマハのスノーモービルです。なぜヤマハなのか。それは国内のメーカーでは、ヤマハしか作っていないからです(ヤマハ発動機の磐田工場で作られています)。
こういうと独占企業かと突っ込まれそうですが、かつてはホンダやカワサキも作っていました。早い話、他のメーカーは撤退したのです。確かに、日本でスノーモービルなんて使うシチュエーションは限られています。沖縄で使うことは、まあないでしょう。実際、昨年のヤマハ発動機の出荷台数は2.1万台ですが、そのうちの4割以上がロシア、2割以上がカナダへの出荷分です。しかし本当に日本では需要が伸びないものでしょうか?
コスト面で言えば本体価格やそれにまつわる装備費、維持費、さらに運ぶためのトレーラーを持つことを考えれば、その購入費用や車検代もバカになりません。大半の日本人にはワリに合わず、実用的ではないのです。寒冷地での送電線の保全作業等のニーズもあるとのことですが、やはり一般層に購入者が増えなければ、国内市場の活性化は望めません。
スノーモービル自体はというと、雪山で乗る分には免許は要らず(公道を走る分にはクルマの免許が要ります)、動かし方もカンタンで、乗る楽しさもある。スノーモービルの体験講習を行なっているゲレンデも多いですから、触れる機会も十分にあります。とすると、コストをどうするかが問題です。
一般人として思うのは、本体価格と装備費以外はなるべく出費したくない、ということです。せっかくスノーモービル本体には車検が不要なのですから。とすると購入した機体をレジャー施設で保管してくれるのが一番なんですよね。その上で、そこで各自パーツを買ったりして、メンテナンスやカスタマイズが出来れば便利です。そうすればユーザーは行動範囲が限られはしますが、頭の痛い余計な出費はしなくて済むし、レジャー施設も固定客の確保が見込めます。
私? 私はたぶんスノーモービルなんか乗ったら、温泉の女湯をのぞく絶好のスポットを探すのに駆りますので、多分社会的にNGですね(そんなんだからフラれるんだ、オメーは、という突っ込みは禁止)。